俳優の生田絵梨花が10月16日、東京・帝国劇場で開催されたミュージカル「レ・ミゼラブル」製作発表記者会見に出席。2025年の2月に建て替えが行われる帝国劇場への思いを語った。
ミュージカル「レ・ミゼラブル」
1987年の日本初演以来、多くの人々に愛され続けてきた「レ・ミゼラブル」。2024年12月の帝国劇場クロージング公演を皮切りとする日本全国6大都市ツアー公演では、2025年3月に大阪・梅田芸術劇場メインホール、4月に福岡・博多座、5月に長野・まつもと市民芸術館、5・6月に北海道・札幌文化芸術劇場hitaru、6月に群馬・高崎芸術劇場と、日本を駆け巡る。
会見には、ジャン・バルジャン役の吉原光夫、佐藤隆紀、飯田洋輔、ジャベール役の伊礼彼方、小野田龍之介、石井一彰、ファンテーヌ役の昆夏美、生田絵梨花、木下晴香、エポニーヌ役の屋比久知奈、清水美依紗、ルミーナ、マリウス役の三浦宏規、山田健登、中桐聖弥、コゼット役の加藤梨里香、敷村珠夕、水江萌々子。
テナルディエ役の駒田一、斎藤司、六角精児、染谷洸太、マダム・テナルディエ役の森公美子、樹里咲穂、谷口ゆうな、アンジョルラス役の木内健人、小林唯、岩橋大、ガブローシュ役のアッカヤ陽仁、大園尭楽、中井理人、リトル・コゼット/リトル・エポニーヌ役の荒川寧音、井澤美遥、井手陽菜乃、内夢華、鞆琉那、平山ゆず希、そしてアンサンブルキャスト47人の総勢84人が登壇した。
「3役目の新しい挑戦をさせていただきます」
生田は「私はコゼット、エポニーヌに続いて、3役目の新しい挑戦をさせていただきます」とあいさつ。続けて「初めて帝劇に立ったのがコゼットの時でしたので、今回クロージング公演ということで、ファンテーヌとしてしっかり踏みしめていきたいと思っております」と帝国劇場への思いを口にした。
また同じくファンテーヌを演じる木下は「私は『レ・ミゼラブル』初参加で、いつか携われるように頑張ろうと思っていたので、今回こうしてご縁があってとてもうれしく思います」としみじみ。さらに「合格の連絡をいただいた時に、自分ってこんなに『レ・ミゼラブル』の世界で生きてみたかったんだということを改めて強く感じました。ファンテーヌの壮絶な人生に覚悟を持って飛び込んでいきたいと思います」と意気込みを語った。
「チーム感、一体感をすごく感じられた」
会見前に昆、生田、木下の3人のファンテーヌで披露した「夢やぶれて」歌唱については、生田が「今回限りの三重唱ということで、本番に入ってしまうと3人で同じステージに立つことはできないので、大事な思い出になりました」とコメント。「一緒に緊張を味わって、一緒に終わって袖でハグし合ってというチーム感、一体感をすごく感じられたので、終わった今はとても安心感に包まれています」とほほ笑んだ。
森は自身について「『またいるのか』と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。私は1997年より同じ役を27年間やらせていただいています」と説明。「私は前回が引退だと思って『これで終わるんだ』とウルウルしたものもあったんですけど、また受かってしまいました。本当に申し訳ございません」と笑いを誘いつつ、「精神的には全然大丈夫なんですけど肉体的にこれが最後かなと思っておりまして。精一杯マダム・テナルディエを生きていきたいと思っております」と語った。
トレンディエンジェルの斎藤は「私も気付けば3回目」と出演を振り返りつつ、「私の下にも後輩が育ってきている。六角くんと染谷くん。この二人を指導していかなければいけない。そう思いまして今回はパワーアップしまして、横隔膜を4枚ほど増やしました。非常にパワフルな声量で立ち向かいたいと思います」と盛り上げた。
◆取材・文=山田健史