清原果耶がヒロインを務めるドラマ「マイダイアリー」(毎週日曜夜10:15-11:09、テレビ朝日系)の第1話が10月20日に放送された。振り返れば誰しもにあっただろう青春時代。その何気ない幸せを描き、心温まる物語がスタートした。(以下、ネタバレを含みます)
大学生男女5人の等身大の姿を丁寧に紡ぎ出す
同作は、自分と他人との間に見えない距離を感じ、言語化できない悩みを抱える若者たちの等身大の姿を描く、完全オリジナルストーリーのヒューマンドラマ。社会人1年目の主人公・恩村優希(おのむら・ゆき)を清原が演じ、日々の些細な出来事をきっかけに大切な思い出を振り返る構成で、大学時代を共に過ごした仲間との何気ない日常とそのつながりをノスタルジックに紡いでいく。
優希の大学時代の仲間として、理学部数学科に大学3年生から編入した徳永広海を佐野勇斗、優希の友だちで同じ教育学部の白石まひるを吉川愛、同じく教育学部の長谷川愛莉を見上愛、商学部の和田虎之介を望月歩が演じる。
キスシーンからの優希と広海の思い出
冒頭開始1分30秒過ぎての優希と広海のキス。2人で見たサメ映画の続編と、広海が抱えていたポップコーンの話を経ての美しく思えたシーンだったが、キスし終えた優希はすぐに「行くね」と言い、歩き出した先にあったゴミ箱にポップコーンの空き容器を捨てるときの表情はなぜか涙と共に曇っていた。
このシーンは社会人1年目の“いま”で、そこから本作の特徴である大学時代を振り返る展開へ。映画とポップコーンは、そこでつながった。
「どうやったらあと2年悔いなく過ごせるだろう」と思う、大学3年になったばかりの優希。そんなとき、恋人から「優希の優しさが苦しい」とフラれてしまう。その優しさの一例が、映画館でポップコーンを食べるとき。恋人の邪魔にならないようにと最初にちょっとだけ食べ、最後に残ったものを食べるという気遣いだった。
その後、ひょんなことから知り合った広海の優しさに触れた優希は、ふと「映画館のポップコーンも自分の好きな量、好きなペースで食べたいのにって思ってたから、我慢してあげてるって、心のどこかでたぶん思ってたから」と心の内を漏らした。さらに、「優しい人でありたいだけなのに、ただそれだけなのに…」とつぶやいた。母からよく「優しい人になりなさい」と言われていたからだろう。
すると広海が「優しさって、交換できたらいいですよね」と言う。“交換”と自分で言っておいて戸惑う広海だったが、そのまま優希を映画館に誘った。そこで見たのが冒頭の会話に出てきた映画の最初の作品。そしてポップコーンは、互いに好きなペースで食べ合い、映画の終幕と共にぴったりと食べ終わった。
優希は「優しさ、ちゃんと返すね、今度」と言い、広海は「はい」とうなずいた。
講談社
発売日: 2024/05/02
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