屋比久知奈が、10月29日に都内で開催された映画「モアナと伝説の海2」の歌唱イベントに登場。今作のメイン楽曲の一つであり、物語の鍵となる劇中歌「ビヨンド ~越えてゆこう~」を初歌唱した他、トークセッションでは監督や音楽ディレクターからのサプライズメッセージに涙を流す場面があった。
7年ぶりの続編公開へ
同作は、2017年に公開された映画「モアナと伝説の海」(ディズニープラスで配信中)の続編となるディズニー・アニメーション・スタジオ最新作。前作の冒険から3年がたち、海と特別な絆で結ばれた主人公・モアナは、すべての海をつなぐ1000年に1人の「タウタイ(導く者)」となり、彼方の島にいる人々を探すことに。ある日、人間を憎み世界を引き裂いた「嵐の神の伝説」を知ったモアナは、その呪いを解くため、変幻自在な半神半人の英雄・マウイや新たな仲間と共に、世界を再び一つにする航海に繰り出す。
日本版声優を務めるモアナをイメージした衣装で登壇した屋比久は、大人になったモアナの心情の変化がエモーショナルにつづられた楽曲「ビヨンド ~越えてゆこう~」を力強く歌い上げ、「すごく緊張したんですけど、この楽曲を早く皆様に聴いていただきたいと思っていたので、初めて皆様の前で歌うことができて、楽曲の魅力を知っていただくことができたらいいな…と思って歌わせていただいきました」と、率直な感想を吐露。
物語は前作から3年後が舞台だが、公開時から数えると前作から7年ぶりとなる今作。あらためてモアナ役に続投が決まったときの心境を聞かれると「本当にうれしかったです。私自身が作品のファンなので、また純粋にモアナとして新しい旅に出られるんだっていう喜びでいっぱいでした」と喜んだことを明かす。
また、前作を経て今回の収録で意識したことについては「モアナ自身が16歳から19歳になっていて、その成長をどう表現できるのかなとすごく悩んだんですけど…」とした上で、「映像を拝見したときに、モアナが自然に大人になっていて。描かれ方もそうですけど、話し方だったり、人との接し方だったりが変わっていない部分もありつつ、3年の月日が感じられる表現をされていて。私自身も前作から7年たって、無駄に頑張ろう、表現しようと思わなくても成長というものが勝手に(声として)出てくれるんじゃないかなって思って、“余計に考え過ぎないように”と意識し、真っすぐにモアナとして向き合おうと思って臨ませていただきました。力が抜けてたかなと思います。緊張はしてましたけど(笑)」と、収録を振り返った。
サプライズメッセージの連続で思わず涙
そんな屋比久に対し、今作の監督を務めたデイブ・デリック・ジュニア氏、ジェイソン・ハンド氏、デイナ・ルドゥー・ミラー氏からサプライズビデオメッセージが。事前に知らされていなかった屋比久は、3人からの賛辞に「知らなかった!うれしい!すごくすてきな楽曲だったので、どう感じてくださるかなと。表現したいものが私自身できているのか不安でもあったのですごくうれしいです」と万感の表情を浮かべた。
さらに、音楽ディレクターの市之瀬洋一氏からもサプライズで手紙が到着し、MCが代読。「前作の時よりも確実に成長しているのだが不思議とその純粋さは失われていない」「まるで南国の海のように透き通り、表現は深く、自由なのに力強く――まるで自然体のまま軽やかに歌いこなしているのだ」「歌という音楽表現方法に迷いながらも真摯(しんし)に取り組んできた成果だろう」「今回も素晴らしい歌をありがとう」などと、温かい言葉がたくさんちりばめられた手紙を贈られた。
MCが代読しているときから目に涙をためていた屋比久は、「ありがとうございます。すごくうれしい…。歌唱の収録のときにディレクティングをしてくださった方で、前作に続き今作もしてくださったんですけど、めちゃくちゃうれしいです」とこぼれる涙を拭いながら感謝し、「7年たった今だからこそできることはあるのかなって精いっぱい臨んだので、そう言っていただけてとてもうれしく、また、この作品を愛してくださる方に同じようにモアナというキャラクターが愛され続けてくれたらいいなと思います」と、時折言葉に詰まりながらも素直な思いを伝えた。
映画「モアナと伝説の海2」は、12月6日(金)に劇場公開される。
◆取材・文・撮影=森井夏月(STABLENT LLC)
https://www.disneyplus.com/ja-jp/movies/moana
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