緊迫感と映像美が共存する「シャイニング」、副音声解説は必聴!
11月18日(月)夜9時からは、キューブリック監督の代表作の一つとも言われているホラー映画「シャイニング」(1980年)の北米公開版を放送。小説家志望のジャック(ジャック・ニコルソン)は、ロッキー山上のリゾートホテルの管理人として妻子とともに住み込むことに。しかしそのホテルは“前任の管理人は家族を斧で惨殺し、自殺した”といういわくつきの物件だった――。
スティーヴン・キングの同名小説を映画化した本作。“ホラー映画の金字塔”と言われており、インパクトと美しさを兼ね備えたこだわりの映像シーンが数多く散りばめられている。双子の姉妹が廊下に佇むシーンや、ジャックがドアの割れ目から顔を覗かせるシーンはあまりにも有名だが、今回注目したいのはジャックが食糧庫に閉じ込められるシーン。狂気じみた表情のジャックを下から見上げるようなアングルで映し出しており、それによって視聴者にかつてない緊迫感と迫りくる恐怖感を与えている。
なお、本作の放送では映画雑誌やイベントで活躍するライターの多田遠志氏、高橋ターヤン氏、てらさわホーク氏の3人による副音声解説「副音声でムービー・トーク!」も楽しめる。
映画界を変えた? 特撮技法“スリットスキャン”を採用したSF超大作「2001年宇宙の旅」
11月22日(金)朝5時30分からは、「2001年宇宙の旅」(1968年)を放送。アーサー・C・クラークの原作小説をもとに映画化した作品で、人間とAIの戦いを描いたSF超大作だ。2001年、月で謎の物体が発見され、その物体は木製へ強烈な放射能を発射していた。科学者たちが人工知能型のコンピュータ「HAL 9000」を搭載した原子力宇宙船・ディスカバリー号に乗って木星へ調査に行くと、宇宙船の故障を予言するコンピュータの注意信号を受信する――。
本作の特徴は、当時CGがない中、非常にイノベーティブな特殊効果を使用している点だろう。例えば宇宙船のシーンでは、キューブリック監督は直径10mもの「回転するセット」を制作し無重力の映像表現を実現した。その他にも、宇宙ステーションの登場シーンについてはカメラと被写体の位置をプログラム化して撮影するという、のちの「モーションコントロールカメラ」技法の基となる合成撮影法でミニチュアを大迫力の映像に仕上げた。さらに本作を代表するシーンのひとつ“スターゲート”では、スリットの向こう側を長時間露光で撮影することで時空の動きを感じるような複雑な模様を生み出す「スリットスキャン」という画期的な技法が採用された。
これらの技法は当時の映画界に大きな影響を与え、「第41回アカデミー賞」にて特殊視覚効果賞を受賞。のちに多くの作品に取り入れられることとなった。
英テレグラフ紙が発表した「宇宙が舞台の映画トップ40」でも、見事第1位に輝いている本作。ちなみに同放送でも、「シャイニング」と同様にライター3人による副音声解説を楽しむことができる。
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