今回の役柄について「衣装からメイクに至るまで、いろんな工夫を凝らしました。ギルホの顔は、無傷の場面がほとんどないほどいつも傷だらけなんですが、彼がどこで誰と戦っているのか、そういうことを表現したくて傷を常につけているという設定にしたんです。衣装も普段の自分よりもきつめに設定しました」と回想。ヌリ監督とウジンが口々に「完璧に近いアクション」と絶賛したアクションについては「現場では、アクション監督の指示通り力を尽くしました」と謙虚に答え、「なぜギルホは戦うのか、どの空間で、どんな武器を持って戦うのかという部分に注目して設定を作りました。それが臨場感につながると思うんです」と振り返った。
ヒョンソ「過去も未来も分からない人物」
ドンウ刑事と共に事件を追って江南の奥深くに入り込んでいく検事ミン・ソジンを演じるのは、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」(2022年)でヨンウが“春の日差し”と例えた同期弁護士チェ・スヨンを演じ注目を集めたユンギョン。弁護士役に続き「江南Bサイド」では検事役ということになるが、「ソジンというキャラクターは感情を抑えがちな人物。人は長いセリフをしゃべるとそこに自ずと感情が込められてしまうので、淡々と理路整然とセリフを言うように努力しました」と役作りについて語った。
ドンウやギルホ、ソジンが追うことになる謎の女性キム・ジェヒを演じるのは、BIBIとしてアーティスト活動も行うヒョンソ。ヒョンソはネタバレ要素の多いキャラクターを演じるとあって、コメントするのも恐る恐る…といった雰囲気。役柄について「過去も未来も分からない人物で、すべての事件の始まりの行動を起こした人物でもあります」と言葉少なに説明し、「ネズミのような食物連鎖の下位に位置する小さな生き物も、危機に置かれると反逆します。演じながら、そんな“窮鼠(きゅうそ)猫を噛む”ということわざにピッタリのキャラクターだなと思いました」と説明した。
ヒット作が多いジャンル物にあって、今作ならではの見どころについて問われたヌリ監督は「スピーディーな展開、その速度がこの作品の持ち味です。ストップしてトイレに行くことすらできない展開を作りました。8話(最終話)まで、キャラクター同士の関係性や善悪の関係性が変わっていく。予測不可能な展開が続きます」と、作品の魅力をアピールした。
「江南Bサイド」(全8話)は、11月6日(水)よりディズニープラスのスターで独占配信。初回2話一挙配信後、毎週水曜に2話ずつ配信される。
◆取材・文=ザテレビジョンドラマ部