コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『今日も佳き日』第1話をピックアップ。作者である漫画家のはるしおんさんが、2024年9月13日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、7.6万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では、はるしおんさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
トップアイドルの心を奪った“推し”の存在
「推しが結婚した」「私と」と2人の女性アイドルが、薬指に指輪を光らせて微笑んでいるところから物語はスタートする。
羽衣真白は24歳。アイドルグループ「full Colorful」のメンバーになって7年経つ。楽しさを感じつつも、目がまわるほど忙しい毎日を過ごしている。
そんな真白は今日ある理由があり、頑張って仕事を切り上げてレッスン室へとやってきた。「おはようございます真白さん」と声をかけてきたのは、奥間紅凛。
紅凛に挨拶をされて「おはよう紅凛ちゃん」と真白は嬉しそうに挨拶を返す。その表情の裏で、「今日もビジュ最高すぎる」「国宝…?」と真白の心は大騒ぎ。実は、真白は密かに推している紅凛と“合法で接触”するためにレッスン室にきていた。
紅凛は前回のオーディションでチームに加入した大型新人。真白は紅凛と出会い、生まれて初めての推しができたことで人生が一変したという。
伸びやかでキレのあるダンスに、透明感のある力強い歌声を持つ紅凛は、新人とは思えないほどポテンシャルが高い。
そんな紅凛を推すきっかけがあったのは、遡ること3ヶ月前。「レッスン室まだ誰か残ってる」と気づいた真白。レッスン室を覗くと、そこには遅くまで自主練をする紅凛の姿があった。
「焦るのはわかるけどちゃんと休まないと」と紅凛が無理をしないように気遣う真白。しかし、紅凛から「すみません…」「でももっと頑張りたいんです」「私真白さんの隣に相応しい人になりたいから」というまさかの発言が飛び出した。
その言葉を言われた時に胸の高鳴りやライブ後のような顔の火照りを感じた真白。「これが尊いという感情?」と自分の気持ちに気づいてから、気付けば紅凛を目で追ってしまっている。
レッスン室にいると、紅凛をはじめとする後輩からアドバイスを求められるほど慕われている真白。アイドルだけでなく自らが所属するグループが大好き。
しかし真白は、「こんな風に過ごせるのも残り少しか…」と感慨深そうな表情をしている。同期である1期生は皆卒業してしまい、真白も自分の卒業について考えていた。
そんな時、「真白」と別室に呼び出されて…。
この漫画を最後まで読んだ人たちからは、「尊い…」「成功したオタク…」「近くで推せるの羨ましすぎる」「最高」「全オタクの夢…」など反響の声が多数寄せられている。
アイドルを応援するのが好きな作者による“趣味全開”漫画
――『今日も佳き日』第1話を創作したきっかけや理由があればお教えください。
少し体調を崩して1ヶ月ほど仕事を休んだ時期があったのですが、私自身アイドルを応援するのが大好きなので「時間もあるし趣味全開の漫画を描こう!」と思い立ち制作しました。
――「推しが結婚した」という場面での、2人の幸せそうな表情が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
生まれて初めて「推し」が出来た主人公・舞白のはしゃぐ姿を楽しんでいただけたらと思います!
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
最後のページの紅凛がうっとり「夢みたい」とつぶやくコマがお気に入りです。今回のお話は舞白視点で話が進むため紅凛の心情は隠されているのですが、紅凛の方も舞白に対して大きな感情を抱えていることが垣間見えるシーンなので。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
漫画のコンセプトが決まったらまず参考になりそうな資料(今回だとウェディングドレスの写真やキャラクターのモデルになりそうなアイドルの情報など)を集めるのですが、その時にストーリーの細部や描きたいシーンが思い浮かぶことが多いです。
――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
衣装のデザインにこだわっています。『今日も佳き日』のシリーズではステージ衣装やドレスがたくさん出てくるので、毎回キャラクター達に似合うもの考えるのが楽しいです。
――今後の展望や目標をお教えください。
仕事であれ趣味であれ、楽しく描き続けることが目標です。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
作品を読んで少しでも心が癒されたり、楽しんでいただけたらとても幸せです!