コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、webアクションにて連載中の『月出づる街の人々』(双葉社刊)の第21話『二人のバレンタインデー』を紹介する。作者の酢豚ゆうきさんが、7月24日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、5,000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、酢豚ゆうきさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
やってきたバレンタインデー、渡す相手は学校におらず
高校二年生の透明人間、東はるみは嬉しそうにバレンタインのお菓子作りをしている。狼男の友達である高橋にも渡すために、クッキーをチョイス。
翌日学校に行くと「もっちゃんユイちゃんおはよー!!」と友人であるメドゥーサのユイ、フランケンのもち子に挨拶をするはるみ。
「ハッピーバレンタインー!!」「みんなもってきたー?」「交換するの昼ごはんのときでいいか」と、それぞれ作ってきたお菓子を交換する約束を取り付けた。
昼ごはんの時間になり「狼男にはもうあげたの?」と問われたはるみは「ちょっと行ってこようかな」と高橋のクラス2年1組を訪れる。しかし高橋はまだ学校に来ていない。
その頃家にいた高橋は「フー」と息を整えていると、母親から「大丈夫?休めば学校」と心配されていた。高橋は犬科なので、チョコの匂いが苦手。
「いつもバレンタインの日休んでるじゃない」と母親に言われるが、「今日は約束があるから」と言って学校に向かい…。
この漫画を読んだ人たちからは、「もう付き合っちゃえよ!」「可愛いし青春だし不思議な心地良さ」「甘ずっぺえ…」「ほっこりする…優しい世界」など、多くのコメントが寄せられている。
すっと入り込んでくる心理描写がたまらない
――『月出づる街の人々』の第21話『二人のバレンタインデー』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
このお話は、今webアクションで連載している『月出づる街の人々』の中の1話です。2人(透明人間のはるみと狼男の駿介)のホンワカした関係性を描ければいいなと思ってこのお話を作りました。
――来年もはるみからクッキーを貰えることになり、憂鬱だったバレンタインを待ち遠しそうにする狼男の姿が印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
狼男の心理描写をメインに描いている回なので、読んでいく中で自然と狼男の心境に入り込んでいただけたら嬉しいです。キャラの気持ちに入りやすいかどうかは、いつも気を付けているところです。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
山場のシーンが1番気持ちを乗せているシーンなので気に入っているのですが、別のところで言うと、鼻に乗せたクッキーを食べているシーンで鼻に皺が寄っている絵が、些細ですが気に入っています。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
自分が体験しているものから着想を得ていることが多いです。自分で卵焼きを作った後に、キャラクターが卵焼きを作るシーンを描いたり、自分がプラネタリウムを見た後に、夜の星空が綺麗なシーンを描いたりしています。
――狼になった時の狼男のモフモフ感がとてもかわいらしかったです。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
実際の狼の写真を見ながら書いたりもしているのですが、狼っぽく描くことと表情を豊かにさせることを両立させるのが難しくて、悩みながら描いています。
――今後の展望や目標をお教えください。
なるべく長くこの世界のお話を描いていきたいです。キャラクターの気持ちに入り込めるお話が描けるように頑張ります。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつも『月出づる街の人々』を読んでくださりありがとうございます。おかげさまで連載3年目を迎えることができました。これからも皆様に読んでよかったと思っていただけるお話を作れるように頑張ります!また、この記事で『月出づる街の人々』を知ってくださり、気になってくださった方がいらっしゃいましたら、webアクションで最初の数話は無料で公開されておりますので、ぜひ読んでくださると嬉しいです!今後とも『月出づる街の人々』をよろしくお願いいたします!
『月出づる街の人々』3巻を読む
作者X(旧Twitter):酢豚ゆうき
▼webアクションで連載中の漫画『月出づる街の人々』はこちら▼
https://comic-action.com/episode/4856001361020646232