コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は『少女漫画みたいな恋がしたい』第3話『幼馴染に「僕のことどう思ってる?」って聞かれた話』を紹介する。同シリーズをXなどで連載している作者のぎょ~んさんが9月25日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、ぎょ~んさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
自分の気持ちを落ち着いて整理して見えてきたもの
花岡一陽に両手で頬に触れられ、固まる高瀬尚。「こいつは小さい時から一緒にいる幼馴染で兄弟みたいなもので…」「俺の理想の人生に必要不可欠な…」と一陽の存在について考えを巡らせる尚。
すると「やっぱり亜朱加が好き?」と一陽は尚に問いかけた。その言葉で尚は、同じく幼馴染の広田亜朱加のことを思い出す。
「俺はあいつが好きなんだから一陽の気持ちには応えられねぇんだって!」と心の中で呟く尚。しかし、「待てよ」と心の中にある疑問が生まれた。
尚の少女漫画知識によると、恋をすると心臓がドキドキして落ち着かなくなったり、相手がキラキラと輝いて見えたり、一緒にいると時間が早く過ぎたりするらしい。
しかし、亜朱加といてもドキドキすることも、キラキラして見えることもなく、一緒にいても時間が長く感じることに気付いて…。
この恋愛漫画を読んだ人たちからは、「早く付き合って」「王道展開きた!」「この少しじれったい感じがたまらん」など、多くのコメントが寄せられている。
パズルのように組み合わせて作られるストーリーやキャラクター
――『幼馴染に「僕のことどう思ってる?」って聞かれた話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
王道少女漫画に出てくるような黒髪男子と王子様男子のBLが見たい!と思ったのがきっかけです。なので、当初は少女漫画の世界の住人である二人がヒロインにバレないように恋愛していく…というファンタジー(?)漫画でした。そこに私自身の性癖である「余裕のない攻め」「攻めを振り回す受け」が混ざり合い、だんだんと形を変えてこのお話が出来上がりました。
――月曜日も尚と一緒に登校できることを喜ぶ一陽がかわいらしく、非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
キャラのセリフは何度も自分で口に出して違和感がないか確認しています。「このキャラには特定の単語を使ってほしくないな…」とかがあったりするので…。あとは、モブの女の子も無個性すぎないようにひとりひとり可愛く描こうと意識しています。作中、複数回登場しているモブっ子もいるので、探してみてもらえたら嬉しいです!
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
いつまでも自分を見ない尚に、コアラホールドをキメてしまうシーンがお気に入りです!第3話は尚が理想とするような「王子様系ライバルキャラ」としてではなく、「尚のことが好きな幼馴染」として一陽を描いたので、「彼の内面がよく現れているシーンだな」と気に入っています。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
好きな話の系統、キャラクターの要素から着想を得ることが多いと思います。今回の作品であれば「少女漫画」「ラブコメ」「三角関係」尚は「感情表現が豊か」で「以外にピュア」な「カッコ悪い攻め」一陽は「誰にでも優しい温厚」な「タレ目」の「誘い受け」このように、パズルみたいに組み合わせてお話やキャラを作っています。
――ぎょ~んさんの作品に登場する人物たちは、目の表情が細かく描かれているように感じます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
尚と一陽の二人は特に「少女漫画に出てくるような超絶ド級のイケメン」という設定なので、顔面を良く描くぞー!と意気込んで描いています。美形すぎて近寄りがたい高嶺の花という感じではなく、親しみやすいような雰囲気で描けていたらいいな…目のアップでも人物か判別が出来るようにメイン4人は瞳の描き方を変えているのも小さなこだわりです!
――今後の展望や目標をお教えください。
これほど長編の漫画を描いた経験がないので「少女漫画みたいな恋がしたい男子」シリーズを無事に完結させることが目標です!
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつも作品を見てくださりありがとうございます!描き始めたころは、まさかこれほどたくさんの方にこの作品を見ていただけるとは思っていませんでした…。尚と一陽、亜朱加、斗磨。モブの女の子達にまでたくさんの「好き」をくださり、毎日感謝の気持ちでいっぱいです!どうか最後までふたりの恋路を見守っていただけると嬉しいです!