コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、オオクラさんがX(旧Twitter)上に投稿した漫画「万引きバトル」だ。11月14日時点で1万以上のいいねがつく反響が集まり、話題となっている。今回は作者のオオクラさんに制作の背景を伺った。
万引き犯を捕まえる万引きGメンのまさかの行動
あるスーパーに、芦沢という万引きGメンがやってきた。芦沢は凄腕の万引きGメンだが、万引き犯を捕まえるために犯人を拷問したり、家族を誘拐したりする極悪人という噂があり店員達からも恐れられていた。
そんな中、スーパーには骨壺ジジイと呼ばれる万引き犯が来店。しかし、「万引きしているのを目撃しても何もしないで下さい!」という店長。実は以前、店長が万引きしていることを目撃したのだが、どれだけ身辺検査をしても盗んだ商品が見当たらなかったのだ。そして、冤罪だと騒がれたため慰謝料を払って謝罪。それからも何度も来店しては万引きをしていくというのだ。
しかし、芦沢は骨壺ジジイに対し「お会計していない商品ございますよね?」と声をかけた。果たして、凄腕の万引きGメンと骨壺ジジイの戦いの結末とは…!?
実際に漫画を読んだ人達からは「声出して笑った」「笑わせてもらった」「最後まで夢中で読んでしまったw」「素晴らしい漫画でした」と、いった声があがっている。
今回は、作者・オオクラさんに『万引きバトル』の制作について話を伺った。
作者・オオクラさんの創作背景とこだわり
――「万引きバトル」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
最初は4コマ形式のシリーズ物として描いていたのですが、4コマだと表現し切れなくなったので、複数ページの読み切り漫画として作成致しました。
――「万引きバトル」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントはありますか?
こだわったと言うか、とにかく大変だったのは骨壺ジジイ(以下ジジイ)のシワです。顔面のシワも苦労しましたが、肉体のシワは筆舌に尽くしがたいものでした。まるでもやしのひげ根取りのように気が遠くなる作業です。
ゴールデンカムイの野田サトル先生は、キャラの体毛を描き込むことを、愛情を込めて「毛づくろい」とXで仰っていましたが、私はとてもそんな心境にはなりません。シワが憎いです。
――今作は多くの読者から反響がありましたが、特に印象に残っているコメントなどがあればお教えください。
面白いや笑えるといったコメントももちろん嬉しかったのですが、スーパーの店長がかわいいという感想を拝見した時は、報われた思いがしました。
最初、スーパーの店長は中年男性だったのですが、キャラ全員が高年齢のため、漫画全体からむせ返るような加齢臭が漂いました。
これでは読者が付いてこれないと考え、店長のキャラを変更しましたが、英断だったと思います。
小汚い中年男性を描くのは好きですが、好きなものばかり描くのは要注意だと自戒しました。
――普段ストーリーやキャラクター設定はどのような所から着想を得ることが多いでしょうか?
日常生活が多いです。お風呂とか、寝る前とか、帰り道とか。
この前、スナックの前で恐らくママを取り合っている老人達が口論してるのを見かけました。
そういう叙情的な光景を目にすると、創作意欲が刺激されます。
――オオクラさんの今後の展望や目標をお教えください。
完成するまで時間がかかりましたが、複数のページの漫画を描くのは思ったより楽しかったので、また描こうと思っています。
何本か読み切り漫画を描き、徐々にもっと長いのを描きたいと思います。
――最後に作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
漫画を読んで頂いてありがとうございます。お眼鏡に叶うように精進して行きたいと思います。
次は若年層が主役の予定です。
加齢臭についてはご安心して頂ければと思います。