原作者・つづ井さんは「愛情の人」
――田渕Pの特にお気に入りのシーンはありますか?
一つは、4話のゾフ田の誕生日じゃない日にお祝いするっていう回ですね。ラストに土下座して謝るっていうシーンがあったんですけど、予定では最後4人が謝って終わりだったんです。でも、謝った後に木竜さんが怒っているところから、堪えきれずに笑っちゃって「もういいよ」って言うんです。その時の顔が、この親友たちのことをめっちゃ好きなんやなって感じがして、5人の関係性がぐっと見えた瞬間がすごく好きなシーンですね。
もう一つは、7話で推しから暑中見舞いが届くっていうエピソードがあって。あまりの驚きに興奮しすぎて壊れてしまうときのぶっ飛ばし具合がすごくて、藤間爽子のコメディー力が出ていましたね。推しからのプレゼントってどれだけすごいことなのか、うれしさが伝わるし、単純にめちゃめちゃおもろいやんって思いましたね(笑)。
――視聴者が喜びそうな裏話があれば教えてください
原作者のつづ井さんご本人は、僕らに対しても、キャストに対しても、めちゃくちゃ愛情の人です。根からのサプライズ好きというか、人が喜ぶことが好きな人で、実際に現場に何回も来てくださったり、エキストラさんの分までお菓子とかも買ってきてくれていたり。
脚本とかも、こういう方向で行きたいと思いますってお送りすると、ハートマークとかいっぱいつけて「キャラクターがかわいい!」とか、「嬉しい、続きが気になる!」みたいな反応もしてくれて、すごく盛り上げてくれる人だから、一緒に作品を作らせてもらえた感じがうれしかったですね。
―― ではファンの方が知っているつづ井さんは、本当にそのままなんですね!
本当にそのままだと思います。つづ井さんだけじゃなくて、前世からの友の皆さんも一緒に現場に来てくださったんですけど、各キャスト同士、一緒に写真を撮ったりとか、すごく仲良くなっていましたね。撮影現場を見ながら「この人の言っていること、めっちゃ分かる~」とか言っていて、いや、それあなたが書いた漫画が原作だから!って、ゾフ田さんがツッコんだりもして。とにかく楽しかったですね。
辛めな意見も「制作の糧になった」
――視聴者のSNSでの反響はどのようにとらえていますか?
「ドラマ化になります!」ってご本人が発表した時に、ちょっとトレンドに入ったんですよ。詳細とかは一切出てない段階でも、「変なことしたら承知せんぞ」とか、「恋愛要素入れんだろ」、「彼氏できてハッピー!みたいなのやめてよ」みたいな声もあって、結構辛めの意見が多かったですね。最終的に好きな方々にはどう届くのか放送前から気になっていたんですけど、思った以上に肯定的な意見を書いてくださる方が多くて安心しました。
原作では、つづ井さんは身長が高くて、肩幅が広いみたいなことを自称されているんですけど、藤間さんは身長も小さいし、肩幅が足りんな…みたいな意見もあって。でも外見的な部分じゃなくて、人間性の部分でキャスティングしていったので、そういうところを好意的に捉えてくださっている方が多かったですね。見た方が、「6人目になりたいって思えるような5人組を見せる」をテーマにやっていたりしたので、それがすごくうれしかったな。
――1.75倍速にすると、より面白いみたいな助言もあったりしましたね。
結構いいねが多かったですよね(笑)。アンチがいる方が知名度が上がるという説もありますが、やっぱり視聴者が温かいことに越したことはないし、何よりご本人がドラマのポストをリポストしてくれたり、生配信をしてくれたり。こんなに原作者の先生に喜んでもらえるなら、これはもうゴールちゃうか?というか、多分ファンの方も「ご本人が喜んでるんだったら大丈夫だ」って思ってくれたんだと思います。