2024年7~9月放送ドラマを対象に開催した第121回ザテレビジョン・ドラマアカデミー賞の受賞作・受賞者を発表中。主演女優賞は、連続テレビ小説「虎に翼」(NHK総合ほか)の伊藤沙莉が受賞した。(以下、作品のネタバレを含みます)
困難な時代の中で“法とは何か?”を問い続ける女性を描いたオリジナル作
同作は、日本初の女性弁護士であり、後に裁判官となった三淵嘉子をモデルにしたオリジナルストーリー。昭和の初め、法曹界に飛び込み、困難な時代の中で“法とは何か?”を問い続けた主人公・猪爪(佐田)寅子を、伊藤が体現。大学や職場で出会った同志たちと、道なき道を切り開いていくポジティブな姿を、自然体かつ熱く、魅力的に演じた。
投票コメントでは、「幅広い年齢を演じ分けられていて、どの年齢も違和感なく見られたのはスゴイなと思いました」「毎話毎話、表情が変わる寅子にハラハラドキドキ、そして感動しました。寅子の変顔はたくさんの方を幸せにしたと思います!」といった声が寄せられた。
伊藤沙莉「これからも今回のような現場にしていきたい」
受賞インタビューに登場した伊藤は、「まさか私が主演女優賞を頂けるとは思っていなかったので、驚きましたし、とてもうれしいです」と喜びのコメント。
演じた寅子については、「『知ること』にちゅうちょしない人。大学の法学部に進み、法曹界で仕事をすることで、いろんな悲しみや苦しみを抱えた人に接し、世界の見え方が変わっていきました」と振り返る。実在の事件を基にさまざまな社会問題も描かれたが、「その中でも原爆裁判は、裁判官として中立の立場でいなければならない寅子を演じるのが難しかったですね」と明かした。
最終回は寅子が亡くなって15年後が描かれた。「驚いた方もいるかもしれませんが、回想でお母さん(石田ゆり子)に『地獄の道はどうだった?』と聞かれる場面もあり、寅子が本当に人生を駆け抜けたという感じがしました」と伊藤にとっても納得の締めくくりだったという。
放送が終了した今も「1年間の撮影で寅子として生きたという事実は、自分の中に深く刻み込まれています」と語り、「本当にキャスト、スタッフの全員がプロに徹し、この作品を愛していた。もし、何か一つでも欠けていたら、こうして評価してはもらえなかったと思うので、これからも今回のような現場にしていきたいですね」と今後への意気込みも明かしていた。
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