アイドル・丹生明里のラストは“にぱー”ポーズ
その後、二期生がステージに合流すると、涙を流しながら思い出を語り合っていく。ここでは、松田好花のリクエストで丹生が二期生に向けて「本当に同期でいてくれてありがとう。大好き!」と伝えたり、金村が持参したカメラで二期生を撮影するなど、同じメンバーである残り少ない時間を惜しむ。
そして、上村ひなのが加わった布陣で「君のため何ができるだろう」を、おひさまとメンバーへの感謝の気持ちを込めて歌唱。続いて、自身も卒業を控えた東村と一緒に「妄想コスモス」をライブ初披露し、会場を温かな空気で包み込んでいく。
最後にメンバーが勢ぞろいすると、佐々木美玲や高橋未来虹、平尾帆夏が丹生との思い出を口にする。美玲が「腰のこともあって活動中つらいこともあっただろうけど、誰にもそんな姿を見せたことなくて。いろいろ背負わせてしまっていたのかもしれないけど、日向坂にとって大きな存在。残してくれたものがたくさんあると思います」と話す。
高橋は「実はこっそり隅っこで涙している姿を見ていて。いろんな葛藤をファンの皆さんの前で出さないようにしていたのを知ってます」と労いの言葉を送る一方で、平尾は「1人で外番組に出るとき、どうリアクションすればいいだろうと周りのスタッフさんに相談したら、必ず丹生さんの名前が出てきて。それくらい大きな存在だったんだなと思います」と偉大さについて語る場面も。
佐々木久美が「最後は笑顔で見送りたいと思います。日向坂46の丹生ちゃんの姿、最後までしかと見届けてくださいね」と口にすると、丹生の「私も寂しいけど…アイドルとしての思いを込めて歌わせてもらいます」という言葉に続いて「JOYFUL LOVE」がスタート。
客席が虹色のペンライトで包み込まれる中、丹生はトロッコに乗って会場を一周しながら、おひさまに別れのあいさつをして回る。
再びセンターステージにたどり着くと、「今日という日をおひさまの皆さんと、メンバーのみんなと迎えることができて、本当に幸せです。諦めかけたこともあったけど、この景色を見るために頑張ってきました。最後にこうして、最高のご褒美を頂けて本当にうれしく思います。今日という日を一生忘れることはありません。本当にありがとうございました」とあらためて感謝の言葉を口に。
続いてステージ側に振り返ると、そこには丹生にプレゼントするオレンジの花を手にしたメンバーの姿が。山下や山口陽世、佐々木久美が各期を代表して思いを伝え、メンバー1人1人が丹生に花を渡していく。
同期メンバーが1人ずつ感謝の気持ちを送りながら抱擁を交わす中、金村は「丹生ちゃんがいなかったら、今の私はいなかったです。間違いなく最高のアイドル。丹生ちゃんがいつでも私の味方でいてくれたように、私も丹生ちゃんの味方です」と手紙と手製のフォトブックをプレゼント。
最後に佐々木久美の合図で、メンバーとおひさまが一緒に「丹生ちゃん、大好き!」と叫び、丹生も「私もみんなのことが大好きです!」と返して卒業セレモニーはエンディングを迎える。
日向坂46として最後のあいさつを終えると、客席からは「丹生ちゃん、ありがとう!」のメッセージカードが掲げられるサプライズも。満面の笑みを浮かべながら両頬に人差し指を当てる“にぱー”ポーズを見せ、ステージを去っていった丹生。約7年におよぶ丹生のアイドル人生は幕を下ろした。
全国ツアーの千秋楽となる東京ドーム公演を控える日向坂46
ハッピーオーラをモットーに掲げる日向坂46にとって、丹生はグループの象徴のような存在だった。そんな重要なメンバーが卒業した後も、歩みを止めることなく、丹生の思いも背負って前進を続ける日向坂46。
現在、行われている全国ツアー「Happy Magical Tour 2024」。12月25日(水)、26日(木)にはその千秋楽として行われる東京ドーム公演、そして年明け1月29日(水)には13thシングル「卒業写真だけが知ってる」のリリースも控えている。