コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、ハリさんの漫画「ぼっちサバイバー」。
作者であるハリさんが11月8日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1.7万件を超える「いいね」が寄せられた。本記事ではハリさんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。
クールで美人なクラスメイト・小谷つぐみの悩みとは…
鬼怒(きど)はこの春転校してきたが、コワモテな外見からクラスに馴染めないでいた。転校して2か月経つ間に、鬼怒はクラスメイトの小谷つぐみが周りの女子から孤立していることに気付く。
ある日の放課後、鬼怒は小谷に声をかけた。理由は漫画の趣味が同じという些細なものだったが、小谷から”人の顔を区別できない”ことを打ち明けられる。小谷が友達作りに苦労していると知り、鬼怒は人と関わる練習のために”模擬友達”になろうと提案。2人はしばらくの間、勉強やゲーム・読書などをして過ごした。そしてある日、鬼怒の顔を覚えたという小谷から「週末私から声をかけるから、黙って立っててね」と言われ、待ち合わせの約束をしたのだが…
本作を投稿したX(旧Twitter)には「はー、空気が美味い」「めっちゃ好き」「これは神作」「心が浄化される」「こんな友達最高だ!!」などのコメントが寄せられている。また人の顔の区別がつかない小谷に対しても「めっっっちゃわかる」「相貌失認あるからめっちゃ分かる」「つぐみちゃんの気持ちちょっと分かる」といった共感のコメントが寄せられている。
「何かに狂ってるキャラが好き」作者・ハリさんに漫画創作のこだわりをインタビュー
――「ぼっちサバイバー」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
相貌失認症についてのドキュメンタリーを見たとき自分の体験と重なる部分が多く、強く共感したのがきっかけです。私自身も生まれつき視力が悪く、人間の顔をおぼろげにとらえていた時期が長かったので視力矯正後も間違えてしまうことがよくあり、その経験を作品に反映させました。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
つぐみちゃんが、人の顔を見ようと常に強く意識しているところです。この目線の動きや表情に注目していただけると嬉しいです。
――本作の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
ぼんやりとした人の顔の認識を、球体関節人形のようなビジュアルで表現したシーンがお気に入りです。この表現なら、視覚的に多くの人に伝わりやすいと思っています。
――本作や「ナマケモノ学」など、個性あふれるキャラクターを多く描いていらっしゃいますが、キャラクターを創作される際にこだわっていることがあればお教えください。
一度描いたことがある属性やタイプのキャラクターは避けるようにしています。また、リアリティに過度にこだわらないことも意識しています。何かに狂ってるキャラが好きです。
――今後の展望や目標をお教えください。
1ページあたりの製作時間を2時間前後までに抑えたいですね…。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
続きがある作品に関しては必ず完結させるので、気長に追っていただけると嬉しいです。また、作品へのメッセージやコメントもありがとうございます!時々見返して、励みにしています。