“人間の欲望”をテーマに制作されたLeminoオリジナルドラマ第2弾となる、倉科カナ主演ドラマ「情事と事情」が12月5日に配信開始。複雑に絡み合う恋愛群像劇の第1話をレビューする。(以下、ネタバレを含みます)
“情事と事情”が絡み合う恋愛群像劇
同ドラマの原作は、小手鞠るいによる同名小説。男女がそれぞれ抱える事情が複雑に交錯し、やがて意外なつながりを見せていく、“情事と事情”が絡み合う大人の恋愛群像劇だ。
倉科は、裕福な家庭の娘として生まれ、装幀家としても活躍する主人公・結城愛里紗。また、双子の妹・島崎英里華も演じる。ほか、自分を律し過ぎているフリーライター・中条彩江子役をさとうほなみ、カメラマンとして独り立ちするために売り込み中の世良晴人役を佐藤寛太、フリーターとしてホテルのティーラウンジでピアノを弾いている玉木まりも役を森香澄、恋人の営むバーでピアノを弾きながら気の向くままに暮らしている佐藤玲門役を寺西拓人、愛里紗の夫で、まりもと愛人関係にある結城修役を金子ノブアキ、ピアノバーの経営者バーテンダーで親子ほど年の違う玲門の恋人・水無月流奈役を真飛聖が務める。
愛里紗が見せた冷ややかな笑顔
ホテルのロビーを見下ろす愛里紗。そこにはメインキャラクターたちがズラリとそろうことになる。
大学の友人である愛里紗を通して実現した大会社のエリートである修へのインタビューを控えた彩江子、その取材の撮影を担当する晴人。別のテーブルには、紅茶を飲みながらくつろぐ流奈と玲門。そして、情事を終えたばかりの修がやって来て、その直後にまりもがピアノを弾きに現れた。
ロビーを見下ろす席についた愛里紗は、テーブルに飾られた花を見ながら「気持ち悪い」と言ってほほ笑んだ。美しいはずの花に似つかわしい言葉。美しいか否かが価値基準である愛里紗が何を思ってその言葉を口にしたのか…。なんとも怪しい始まりにゾクッとした。