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「モアナと伝説の海2」レビュー 成長したモアナ&個性豊かな仲間の“絆”に感銘…“力強い言葉”が胸に響く楽曲も見事

2024/12/08 07:10

映画「モアナと伝説の海2」が12月6日に公開された
映画「モアナと伝説の海2」が12月6日に公開された(C)2024 Disney. All Rights Reserved.

美しく神秘的な海を舞台にした感動のミュージカル・アドベンチャー「モアナと伝説の海2」が12月6日に公開された。前作が公開されたのは2017年。故郷のモトゥヌイ島を救うために、“海に選ばれた少女”モアナは両親が必死に止めるものの、あふれる好奇心と勇気で珊瑚礁を超えて大海原へと旅立った。風と海の守り神である半神半人のマウイとも出会い、いろんな経験をした――。その続編が7年の時を経て公開されたということで、早速鑑賞し、レビューする。

全米で映画史上歴代1位の5日間オープニング記録を樹立


本作は、海と特別な絆を持つ少女モアナが傷つき悩みながらも、自分の進むべき道を見つけるため冒険に出る姿を描いたディズニー・アニメーション作品「モアナと伝説の海」(ディズニープラスで配信中)の続編。日本に先駆けて11月27日に全米で公開されると「アナと雪の女王2」を大きく超え、全米で映画史上歴代1位の5日間オープニング記録を樹立した。

モアナはすべての海をつなぐ1000人に一人の“タウタイ(導く者)”として、モトゥヌイ島の他にも人の住んでいる島があるかもしれないと考え、外海に出ては探索を続けていた。そんな中、人が住んでいた証拠になりそうな痕跡を発見。嬉々として島に戻ったモアナは「人間を憎み、世界を引き裂いた嵐の神の伝説」を知る。海の果てにある島にたどり着くことで、呪いが解けて世界は再び一つになるということも知ったモアナは、引き裂かれた人々の絆を取り戻すために旅立つことを決意した。

その島は嵐に包まれていて近づくことは困難どころか、生きては帰れないと言われるほどに険しい。旅立てば二度と戻れない可能性も…。前作からの3年の間に生まれた妹・シメアとも会えなくなるかもしれないと思うと迷いが生じるが、それでも使命感に駆られ、「私がやらなきゃ」と決断する。

前作では、まだまだ危なっかしいところがあったモアナだが、しっかり成長し、リーダーとしての自覚も育っていた。より勇敢になったモアナはただただ無鉄砲な女の子ではなく、旅にも仲間を連れていくことに。

モアナとマウイに憧れ、神話にも詳しい伝説オタクの青年モニは、前向きなキャラクターで、周囲の人たちを元気にしてくれる。天才的な船造りの才能を持つ少女ロトは、最高の船を作ることを日々研究していて、モアナが望む船をすぐさま造ってくれる。料理担当の老人ケレも旅の仲間に。頑固者で口数は少ないが船でもしっかりと農作物を作ってくれる、こちらもある意味天才的な人物だ。

人間以外では、前回も旅のお伴をしたニワトリのヘイヘイ。愛らしいブタのプアも今回は旅の仲間に。

そして忘れてならないのはモアナの頼れる“相棒”で、半神半人の英雄マウイ。神から与えられた大きな釣り針を持っているのはもちろん、体のタトゥーの一つ“ミニマウイ”も健在だ。

モアナとマウイたちの前に立ちはだかる敵キャラも個性的なものばかり。見た目は“ココナッツ”で大したことなさそうに思えるが、実は残忍な海賊の“カカモラ”。何しろ数が多いのが厄介だ。マウイと因縁が深そうな謎のキャラ・マタンギは、属性としてはコウモリなのか、飛ぶ姿とか佇まいが実に怪しく妖しい。それと、生きて帰れないと言われている嵐に包まれた島もあり、今作での冒険が前作よりもハードなことは間違いない。

【写真】個性豊かすぎる!“半神半人”の英雄、そしてブタ、さらにニワトリも
【写真】個性豊かすぎる!“半神半人”の英雄、そしてブタ、さらにニワトリも映画「モアナと伝説の海2」より (C)2024 Disney. All Rights Reserved.

仲間同士の信頼関係と絆の強さ


冒険の危険度も増しているが、仲間同士の信頼関係、絆の強さも増している。前作ではマウイが最初は何者なのか分からなかったが、今回は最初からモアナの頼れる相棒として加わってくれるのも心強い。

映像の美しさも前作と共通する魅力の一つ。特に海、水の描写が素晴らしい。南太平洋のポリネシアにインスパイアされた世界だけに、その海の透明感のあるエメラルドグリーンの輝きは、スクリーンで見ているとモアナたちと一緒に海を船で渡っている気持ちになれる。水中シーンはダイビングしている気分も味わえる。海の生物たちも生き生きとしているので、大きなスクリーンで見るとより臨場感、迫力が体感できる。

それにミュージカル・アドベンチャーということで、歌と音楽が作品の要素としても重要なものになっている。

メイン楽曲の一つである「ビヨンド 〜越えてゆこう〜」は、愛する人たちのため、二度と戻れないかもしれない危険が待つ航海へ向かうモアナが、どんな迷いや葛藤も乗り越えてゆこう、自分を信じて進み続けようと決意する気持ちを強く歌っている楽曲。迷いを感じる言葉も入っているが、力強い言葉が胸に響く。

幕開けを彩る楽曲「帰ってきた、本当のわたしに」は、モアナが家族や島の仲間たちと明るく歌っており、まだ見ぬ“仲間”との出会いや明るい未来への希望を感じさせてくれる。他にも、場面場面に合った楽曲や音楽が流れ、それらによって場面の状況やキャラクターの心情がより明確に伝わってくる。

12月6日に公開されるや、早くもSNSには「めっちゃ面白かった」「モアナとシメアがかわいい」「マウイ最高でした」「やっぱ面白いわ」「劇中歌が流れた時とか涙も同時に流れた」「続きがありそうね」などの感想コメントが寄せられている。

前作を見てから劇場へ行くのも良し、劇場で「2」を見てからディズニープラスで前作を見るも良し。スケールアップした冒険、よりハイクオリティーに仕上がった映像と音楽に感嘆するとともに、モアナたちの成長を楽しもう。それともう一つだけ。エンドロールが終わるまで席を立たないことをオススメする。

◆文=田中隆信

映画「モアナと伝説の海2」より
映画「モアナと伝説の海2」より(C)2024 Disney. All Rights Reserved.

下に続きます
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アウリィ・カルバーリョ (出演), ドウェイン・ジョンソン (出演), レイチェル・ハウス (出演), テムエラ・モリソン (出演), ニコール・シャージンガー (出演), ジョン・マスカー (監督), ロン・クレメンツ (監督)
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