玉森裕太の表現力が光る切な過ぎるラストシーン
帰宅した海里は、おもむろに部屋を片付け始める。かつて悟がアシスタントをしていたカメラの仕事。今ではスポーツカメラマンという新たな道を見つけ、有名な賞の新人賞も受賞した。その大切なものをすべてゴミ袋や箱に詰め込んでいく。その中でふと手を止めたのは、トレーニング中のほこ美を撮影した写真だ。
海里は、やっと目に宿った光を失っていた。かつて大地と共に所属していたボクシングジム会長の羽根木(渡部篤郎)の言葉も、恋のライバルだった大葉(小関裕太)の言葉も届かない。
入院中のほこ美に会いに行った海里は、「誰だって怖いよ。殴るのも、殴られるのも怖い。傷つけたり、傷ついたり。俺はその怖さに負けてリングから逃げた。でも、ほっこーは大丈夫だよ。ほっこーなら大丈夫。何度でも立ち上がれる」と励ました。
アメリカで買ってきた月のネックレスを渡し、「これからもほっこーのそばにいて、守ってくれますように」と願いをこめた海里。うれしそうに笑うほこ美を抱き締め、「ありがとう」の後に涙ながらに「ごめん」とつぶやいた。
写真、そして一番大事なほこ美から離れる決断。カメラの仕事のため渡米するときにほこ美との別れを受け入れたとき以上のつらさだ。帰り道、トンネルに響く海里の泣き声。そのままひざから崩れ落ちた姿はあまりにも痛々しかった。同時に演じる玉森の表現力にうなった。
クライマックス直前の切ない展開に「#あのクズ」がトレンド1位に。「こんな悲しいハグなんてない」「見終わってこんなにつらい回は初めてだ」「胸が苦しい」との声が上がり、次回12月10日(火)放送の最終回に向けて「どうか海里とほこ美が幸せになりますように」「みんな幸せになれ!」と願いが寄せられている。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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