コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『老猫が大声で鳴く理由』をピックアップ。作者である卯月ようさんが、2024年11月30日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、3000件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では卯月さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
老猫が毎日不安そうに鳴く理由
「ワオオオオウアアアアアアナオーーーーーーン」「ウオオオ〜」と鳴いている老猫。そんな老猫の姿が気になったのか、飼い主が「どした」と心配そうに声をかける。
すると老猫は嬉しそうに「ニャー!!」と反応してみせた。人を見ると嬉しそうにする老猫。今は毎日叫びながら徘徊しているが、昔はそんなことはなかった。大声で鳴くようになったのは歳をとってからだという。
そんな老猫はどこか不安げな様子。昔は、家のどこに人がいるかを何となく把握できていたと仮定すると、ほぼ何も聞こえていない今は、人の気配を感じることが難しい。
キョロキョロと見回したり、鳴きながら徘徊する猫を見て、飼い主はあることを決める…。
この漫画を最後まで読んだ人たちからは、「いつまでもお元気でね」「ウルウルした…」「一緒に過ごせる時間を大切にしないとな…」「元気に長生きしてほしい…」など反響の声が多数寄せられている。
飼っていた猫との思い出を参考に描かれた物語
――『老猫が大声で鳴く理由』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
飼っていた老猫が、漫画のように実際に大声で鳴いていたので「なぜなのか?何か理由があるのかも」を猫の立場で考えてみたのがきっかけです。
――叫ぶように鳴く老猫の描写から始まっているところが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
4ページ目は猫視点で耳が遠くなったことによる不安感、5ページで人がいるとわかって安心するところを表現してみました。「叫びながら徘徊している老猫ってもしかしたら日々こういう風に感じているのかも」と想像してもらえたら良いなと思いながら描きました。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
最後に猫が飼い主の顔を見て、パァッと明るい表情になるところです。実際に飼っていた老猫も、不安そうに泣き叫んでるところに私が駆けつけると、こんな風に嬉しそうにしてくれていました。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?
今描いている老猫の話は、飼っていた猫との思い出を参考に描いています。
――卯月さんの作品に登場する老猫は、表情豊かに描かれているように感じます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?
猫は何回描いても難しいので、写真や動画をじっくり観察して、どうしたら猫らしさを出せるかを意識しています。ヒゲは大事なのでなるべく丁寧に描いています。
――今後の展望や目標をお教えください。
老猫の話は、飼っていた猫の生きた証を残すことにもつながるので、今後も猫との思い出を描き残していきたいです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつも読んで頂きありがとうございます。読者の皆様が一緒に暮らしている猫さんや、他の動物、あるいは大切な人との時間が長く幸せなものであることを願っています。