1965年3月。新区域から石炭が出たことで息を吹き返した端島には、本格操業へ向けて張り切る鉄平の姿が。だが、鉄平が誠の通院のために度々リナと長崎へ渡っていたことで、島民たちの間では2人の仲を疑うよからぬうわさも立ってしまう。賢将からそのことを聞いた鉄平はすぐに否定するが、その裏ではリナと誰にも言えないある秘密を共有していた。
そんなある日、朝子は鉄平から「話がある」と呼び出される。しかし約束の夜、仕事を終えた朝子の元に、鉄平が姿を見せることはなかった。
現代、いづみが持っていた10冊の鉄平の日記には、大きな秘密が隠されていた。黒く塗り潰された字、破かれたページの本当の意味が判明する。そんな中、再び長崎を訪れた玲央といづみは、そこで鉄平の思いを知る。
ひょんなことから鉄平の住所が分かり、玲央といづみが訪れるが、鉄平はすでにこの世を去っていた。そこは長崎市の施設となっており、職員が鉄平の生前の様子を話してくれる。鉄平がお年寄りや子どもたちの話し相手をするボランティアをしていたと聞いていづみは「外勤をしてたのね」と言う。
そして、職員が部屋のカーテンを開けるといづみの顔色が変わる。海に面した庭にはコスモスが咲き誇っていた。いづみは「屋上いっぱいのコスモス見たかったな」と鉄平に話した過去を思い出し、「誰もいなくなってしまったけど、あるわ、ここに。私の中にみんな眠ってる」と言って胸に手をやるのだった。
鉄平がずっと朝子を思い続けてきた人生に心が揺さぶられ、彼の思いを受け止めるいづみの姿に涙があふれてきた。X(旧Twitter)でも「切な過ぎてまだ受け入れきれない」「久しぶりにドラマで号泣した!」「余韻が強過ぎる…」「めっちゃ泣けた」「主題歌の歌詞がドラマとリンクしてまた泣ける」とトレンド入りを果たした。
◆構成・文=入江奈々
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