韓国で9.8点という高評価を記録した人気ウェブトゥーンが原作の映画『勇敢な市民』が1月17日(金)より新宿ピカデリーほかで全国公開される。曲がったことが我慢できない契約教員ソ・シミン(シン・へソン)が学校の闇に斬り込んでいく同作で、学校を牛耳る傍若無人なヴィラン(悪役) ハン・スガンを演じるイ・ジュニョンにインタビュー。自身とは“シンクロ率0%”だったというスガン役に挑んだ思いや共演したへソンとの相性、演じることへの思いまでを聞いた。
背景エピソード全カット!共感無用のキャラクター
映画『勇敢な市民』は、元ボクシング王者ソ・シミンが“猫の仮面”をかぶりながら学校を牛耳る悪と徹底的に戦う“炭酸指数100%”のアクション・エンターテインメント。正規教員になるまではトラブル厳禁のシミンだが、スガンの目に余る蛮行に我慢できず、とうとう正体を隠して戦うことを決意する――。この作品がアクション初挑戦だったというへソンと悪役たちによる、スクリーンいっぱいに繰り広げられる豪快なアクションが本作最大の見どころだ。
そんな同作でひときわ強烈な存在感を放つのが、近年「D.P. -脱走兵追跡官-」(2021年)や「マスクガール」(2023年)、「予期せぬ相続者」(2024年)などでも強烈な役柄を演じてきたイ・ジュニョンだ。今作のメガホンをとったパク・ジンピョ監督は「ただ一つでも暴力の理由を与えたくない」という思いから、原作からスガンの背景エピソードを容赦なくカット。共感の余地のまったくないキャラクターとして再構築した。そんな“共感度ゼロ”のキャラクターを、ジュニョンはどんな思いで演じたのだろうか。
「ああ、成功だな、と思いました」
――ハン・スガンは親の権力を笠に着て学校内を牛耳るキャラクターとして描かれていますが、この役にどんな印象を受けましたか?
イ・ジュニョン(以下、ジュニョン):最初に台本を見た時、本当に悪い人だなと思って、ちょっと個人的に怖かったです。そんなキャラクターを僕の演技で表現することができたら俳優としていい挑戦じゃないかなと思い、挑戦しようと思いました。特に、作品に込められた「悪い者にはストーリーがない」「悪いことは絶対に理解されることはない」という部分に惹かれて出演を決めました。
――撮影前に家で“悪い目”を鏡に向かって練習したということですが、ほかにもハン・スガンを演じるうえでこだわった点はありましたか?
ジュニョン:歩いている姿だけでも悪く見える人間を表現したかったんです。ちょっと強いジャンルの音楽を聴きながら歩いていたら、僕が歩いている姿を見て周りの人たちが「ジュニョン本当に怖いな」って言ってくれまして、ああ成功だなと思いました。現場でも、演技する時だけじゃなくスタッフの皆さんや俳優の皆さんと話す時も悪いしゃべり方をしていたんです。監督さんが「もっと悪くしゃべって」と隣でずっと言ってくれていまして。それもあって、ハン・スガンというキャラクターに集中しやすかったです。
公式サイト
2025年1月17日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開
原作:キム・ジョンヒョン「勇敢な市民」
監督:パク・ジンピョ
出演:シン・ヘソン、イ・ジュニョン、パク・ジョンウ、パク・ヒョックォン、チャ・チョンファ
2023年/韓国/112分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/原題:용감한 시민/英題:Brave Citizen/
字幕翻訳:根本理恵
提供:KADOKAWA Kプラス、MOVIEWALKERPRESS KOREA
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
映倫区分:PG12
HP:https://yukan-na-shimin.jp X:@yukannashimin #勇敢な市民