神木隆之介、新海誠展“聖地”での開催に「たまらない場所!」
アニメーション監督・新海誠の軌跡をたどる『新海誠展「ほしのこえ」から「君の名は。」まで』の記者発表会が11月10日に国立新美術館で行われ、新海監督と俳優の神木隆之介が出席した。
本展は、新海誠のデビュー15周年を記念して開催されるもの。「ほしのこえ」で商業デビューし、「君の名は。」を大ヒットさせた新海監督の15年の歩みを、貴重な制作資料である絵コンテ、設定、作画、美術、映像をはじめ、世界観を体験できる造形物などを通じて紹介する。
国立新美術館で、現役アニメーション映画監督の名を冠した展覧会が開かれるのは初めてのこと。さらに同館は、「君の名は。」で神木が演じた瀧がデートをする場所として、劇中にも登場している。“聖地”での開催に新海監督は「高校生のデートとしては、ちょっとだけ敷居が高いような場所として、この場所を描いた。まさかこの場所で作品を展示してだける機会があるなんて。想像すらしていませんでした。光栄です」としみじみ。
また「こういうところで展示していただけることで、日本の中でアニメーション映画というものの受け取られ方が少し変わってきたのかなと。ずっとアニメーションを作ってきた先輩方の、その末端に僕らの作品もあるのかなという気持ちにもなった」とアニメーションづくりの先達に敬意を評していた。
もともと新海監督の大ファンだという神木。「入ってすぐ、“わっ”となりました」と展覧会に足を踏み入れた瞬間、感動したそう。新海ワールドに存分に浸り、「(魅力が)語りつくせない。興奮しすぎて、まとまりがつかない」と目を輝かせ、「本当にステキでした。言葉が出なかった。ずっといたい空間。たまらない場所」とファン心理を爆発させていた。
神木の言葉をうれしそうに聞いていた新海監督は「自分が作ったものを、よく自分の子供に例えたりしますが、僕は子供がどうなっていこうとあまり興味がない」と意外な告白。「『君の名は。』のハリウッド版もありますが、どうなるのか楽しみなのと同時に、どういう大人になるかどうかは彼の問題だと思う。展覧会も少し距離を持って見ていた」と話す。
しかし実際に展覧会を見て、「フレッシュな新しい経験をさせていただいた。こういう展示の仕方は見たことがない」とあらゆる展示法を試みた本企画に大満足。音声ガイドを神木が吹き込んだが、「神木くん以外、ありえない。やっていただいてありがとうございます」とこちらにも大喜びだった。