'17年夏クールにかけて放送されたドラマを対象に開催した「週刊ザテレビジョン 第94回ドラマアカデミー賞」ドラマソング賞に、朝ドラ「ひよっこ」の主題歌を歌った桑田佳祐が受賞した。
「ひよっこ」はヒロイン・有村架純も主演女優賞に選ばれ、脚本賞の岡田惠和、特別賞のタイトルバックが受賞し4冠を獲得。視聴者からは、「昭和感が強いのに、どこか新しい歌」「慣れ親しめるリズムと明るさで、思わず口ずさんでしまう」と半年間親しまれた。
今回の受賞を受け、ドラマ「ひよっこ」の制作統括を務める菓子浩氏から、感想と主題歌決定秘話を聞いた。
――「ひよっこ」の主題歌「若い広場」が、最優秀ドラマソング賞に選出されました。ご自身の手掛けた作品で受賞されたことについて、お気持ちをお聞かせください
主題歌は番組の“顔”です。「若い広場」の歌詞やメロディーに、「ひよっこ」のエッセンスが凝縮されていると思っています。キャストやスタッフも大好きな「若い広場」が、視聴者の皆様からも愛され、このような素晴らしい賞をいただけたことを、大変うれしく思っています。
――審査員からは「“昭和感”が満載なのに、どこか新しい」などの意見が相次ぎました。桑田佳祐さんへオファーされる際に、伝えられたことはありますか?
長年、第一線を走り続け、幅広い世代をとりこにされてきた桑田さん。主題歌をお願いするにあたっては、あえて尺(曲の長さ)以外には細かなお願いをせず、代わりに「ひよっこ」の企画意図や内容を詳しくお伝えしました。
――本曲を初めて聴かれた時は、どのような感想を持たれましたか?
初めて聴いた瞬間から魅了されました。どこか懐かしくて、あったかい。昭和の情景や、人々の躍動感がありありと目の前に浮かび上がりました。とても親しみやすいメロディーで、聴かせていただいた録音スタジオからの帰り道でも思わず口ずさんでいましたし、ヒロインの有村架純さんにも早く聴かせてあげたいと思いましたね。
――放送が始まってから、視聴者の方からの反響をお聞かせください
たくさんの応援のお手紙を、番組宛てにいただいています。主題歌についての感想も多く、「朝から元気をもらえる」や「古き良き昭和を感じる」、「“Pon pon pon…”を聞かないと1日が始まらない」など、あらためて「若い広場」が視聴者の方々に愛されていることを実感しました。
――最後に、「ひよっこ」を応援していた視聴者の皆様へ、メッセージをお願いします
半年間、「ひよっこ」をご覧いただきありがとうございました。「ひよっこ」で描いてきた、みね子の家族や仲間たちとの大切な日々。高度経済成長に沸いていたあのころ、同じような「普通の人々の心温まる物語」が無数にあったと思います。放送は終わりましたが、「みね子たち、今ごろどうしてるかなぁ」と、ときどき思い出していただけたらうれしいです。