
西島秀俊が主演を務める映画「Dear Stranger/ディア・ストレンジャー」(英題「Dear Stranger」)が9月12日(金)に全国公開。これに先駆け、8月5日に東京・丸の内TOEIにて完成報告会見が実施された。
ニューヨークで崩壊していく家族を描いたヒューマンサスペンス
同作は、ニューヨークで暮らすとあるアジア人夫婦を中心に物語が展開される。ある日、息⼦の誘拐事件をきっかけに夫婦が抱える秘密が浮き彫りとなり、崩壊していく家族を描いたヒューマンサスペンス。
米アカデミー賞で最優秀国際長編映画賞に輝いた「ドライブ・マイ・カー」の西島を主演とし、その妻役には台湾を代表する国民的女優のグイ・ルンメイ。そして、真利子哲也氏が6年ぶりに監督を務める。撮影は、多国籍のスタッフが集結し、2024年1月から12月末までオールニューヨークロケを敢行。ブルックリンを中心に、チャイナタウンやハーレム等、リアルなニューヨークの日常を収録している。
西島秀俊「文化の衝突や家族の関係の難しさと向き合いたい」思いでオファーを快諾
完成披露試写会には、西島、ルンメイ、真利子監督の3人が登壇。7月29日に営業終了し、閉館した丸の内TOEIで行われた。これは、同作で主人公が「廃虚」研究をきっかけにニューヨークに招かれたことからだという。
登場した西島は「力強い作品が完成しました」と、監督は「西島さんとルンメイさんと日本でこうして舞台に立てることがうれしい」とあいさつ。そしてルンメイは「みなさんこんにちは、私はルンメイです、どうぞよろしくお願いします」と流暢な日本語であいさつし会場を驚かせた。
同作の出演の決め手について聞かれた西島は「真利子監督のファンだったのでとにかくご一緒したいと思いました。脚本を読んで、文化の衝突や家族の関係の難しさという、今社会が直面している問題、だけど解決方法が見つかっていないというテーマが多く含まれていて、自分自身もこの作品と向き合ってみたいという思いが生まれました」と、強い熱意を明らかにする。
ルンメイは「監督からオファーがあった時に光栄に思いました。今回の脚本には、廃虚というモチーフや、人形を用いて登場人物たちの内面を特別な方法で表現しようとしている素晴らしさを感じました。2人は国籍も言葉も違うけれども愛があるから結ばれた。しかしそこには隔たりがあって、どう向き合っていくのか、乗り越えていくのかというところにとても心ひかれてこの作品に参加したいと思いました」と、監督と作品への信頼を示した。
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