浜野謙太が“ファンク”じゃない⁉「男の操」で目指せ紅白!
NHK BSプレミアムで放送されているプレミアムドラマ「男の操」(毎週日曜夜10:00-10:50)は、業田良家の漫画を原作にした人情コメディー。さえない演歌歌手・五木みさお(浜野謙太)が、1人娘のあわれ(粟野咲莉)に支えられながら紅白歌合戦を目指す物語を描く。
主演を務める浜野は、自身もバンド「在日ファンク」でボーカルを務める歌手。今作では、演歌の歌い方に苦労することも多かったという。そんな浜野にインタビューを行い、出演が決まった時の心境や、役柄との共通点を聞いた。
主役のオファーに最初は尻込みしていました
――最初に主演の話が来た時の気持ちは?
最初は尻込みしました。
この企画を聞いた時には、普段脇の人を主演にして、小手先でちょっと面白い感じにする“イロモノ”のドラマということもあり得そうだなと思っちゃって…そういうものだったら嫌だなって思ったんです。
それに、僕が主役を張って、皆さんがちゃんと見てくれるものにできる自信もなかったですし。だから、歌う演技をするに当たって、歌唱指導をしてほしいということや、撮影期間もしっかり長くとってほしいということを伝えたら、僕が言わなくても最初からじっくり時間をかけて撮るちゃんとしたドラマの企画だったんです(笑)。
それを聞いて、「じゃあ、不安はありますけど、頑張ってやります」とオファーを受けました。
――不安も大きかったんですね。
はい。さらに、共演する方々のお名前を聞いたら豪華過ぎて、どんどん「大丈夫かな…」と不安も膨らんで…。
でも、なんか「このキャスティングの感じ、いいなぁ」と思ったりしました。
――それはどういう感じのことでしょうか?
主演があまりにもすごい人だと、周りが薄くなっちゃうけど、僕みたいにそこそこの役者が主演して、周りに主役級の人たちが出たらみんなが引き立ってなんかいいなと思いました。そういうキャスティングをするスタッフさんたちがすごく優秀ですよね。こういうこと言うのはあまり良くないんですかね?(笑)
今後、ゲストでもすごくいい俳優さんたちが出演するんですよ。だから毎回、幸せだなと、やっていて楽しいなと思っています。
――出演の決め手には業田良家さんの原作もあったとのことですが、業田さんの漫画の魅力はどういうところだと思いますか?
裏切られ方ですかね。ストーリーが本当に素晴らしくて、最初は小さなギャグを連発する物語だったはずが、壮大な結末に向かっていくんですけど、それでいて無理な展開ではないんです。その「してやられた!」感に、最初読んだ時感動しました。
みさおは周りに素晴らしい人間がいてうらやましいな思いましたし、それにみさお自身もかわいらしいんですよね。だから、「この人になりたい」と素直に思えました。
――みさおのかわいいところはどういうところでしょうか?
どこなんですかね? ちゃんと筋を立てようとして頑張る人なんですけど、人並みにしっかりしていなくて欠落している部分があって、それを支えてくれる人たちがいて。みさお自身にもそうやって支えてもらえる愛嬌(あいきょう)があるんですよ。
そういう欠けている部分がかわいいのかもしれないですね。
僕がみさおのように愛嬌があるのかは分かりませんが、僕もやっぱり知らず知らずのうちにいろんな人に支えてもらっているんだなということを、この原作と台本を読んで痛感しました。
――登場人物に完璧な人がいないということもドラマの特徴かもしれないですね。
そうですね。誰が劣っているとか、誰かがすごく秀でているということがなくて、そのバランスがいいなと思いますね。
あ、でもみさおの妻の純子(倉科カナ)は完璧に近いですね。まぁ彼女は半分ファンタジーの人間ですけど。
毎週日曜夜10:00-10:50
NHK BSプレミアムで放送
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