
俳優の二階堂ふみが、9月6日に都内で開催された映画「遠い山なみの光」の公開記念舞台あいさつに、広瀬すず、吉田羊、石川慶監督と共に登壇。初共演となった“座長”広瀬の印象などを語った。
カズオ・イシグロの長編デビュー作を映画化
同作は、カズオ・イシグロの長編デビュー作を「ある男」(2022年)で第46回日本アカデミー賞最優秀作品賞を含む最多8部門受賞を果たした石川監督が映画化。終戦間もない長崎という、まだ過去にしきれない「傷跡」と、未来を夢見る圧倒的な「生」のパワーが渦巻いていた時代を生き抜いた女性たちの姿を鮮明に描き出すヒューマンミステリーだ。
5月に「第78回カンヌ国際映画祭」『ある視点』部門に正式出品されたほか、6月には上海国際映画祭、9月にはトロント国際映画祭、そして10月にはロンドン国際映画祭への出品も決定するなど、海外からも注目されている。
8月10日にカズレーザー(メイプル超合金)との結婚を発表して以来、初めて公の場に姿を見せた二階堂は、大勢詰め掛けた観客に笑顔を振りまきながら登壇。
約1年前に行われた撮影を振り返り、二階堂は「本当に暑くてスタッフの方もキャストもみんな大変だったんですけど、丁寧に妥協なく一つ一つのシーンを作っている現場でしたので、完成した映画を見たときは、それがすべてスクリーンの中に映っているなと感じたので、それを見ていただけてうれしいです」と、安堵(あんど)の表情を浮かべた。
また、初共演となった広瀬の印象を聞かれると「とても頼もしくて現場でずっしりと常にいてくださったので、スタッフの各部署の方々もわれわれも安心して現場に臨むことができて、本当に頼りになる座長でした」と絶賛した。
それを受け、広瀬も「この物語を自分の中で咀嚼(そしゃく)していく中で、自分の中にある違和感みたいなものも佐知子(二階堂)さんの前にいると紐がほどけていくような感覚がすごくあって、この役は二階堂さんしかできないだろうなって、説得力と圧倒的存在感を目の前で見せていただいて、すごく刺激的な時間でした」と敬意を表すると、お互い見つめ合って「ありがとうございます」と頭を下げ合っていた。
2人の演技について、石川監督は「そばで見ていて初共演とは思えないぐらい、押すところ引くところ、本当にあうんの呼吸で息がぴったり合っていて、見ていて心地良かったですし、編集していても音楽を聴いているような、心地いいセッションだったと思います」と称賛した。
“娘”と久々の再会「緊張してる?」
そんな中、舞台あいさつの終盤には劇中で二階堂演じる佐知子の娘・万里子役の鈴木碧桜(みお)が公開を祝う花束を持って登壇。
“娘”から花束を受け取り、握手を交わした二階堂は「緊張してる?初めての舞台あいさつで碧桜ちゃん緊張してるんだよね。ガチガチ?」と優しくほほ笑みかけると、鈴木は「すごい…心臓がバクバクです」と少し緊張した様子で照れ笑い。
二階堂は「こういう一面もあるんですけれども、現場では頼りになる部分がたくさんあって、監督の言葉一つ一つに丁寧に向き合っていて、碧桜ちゃんを見ていると、もしかしたらこのシーンこうなのかなって気付かされる瞬間がたくさんあったり、子どもの姿をして実は中に大人が入っているんじゃないかな?って、ドキッとさせられるような瞬間もあったりして(笑)。でも、今日は久しぶりに等身大の碧桜ちゃんに会うことができてとてもうれしいです」と、目を細めた。
それに対し、鈴木は二階堂との共演について「演技ってどうやったらうまくなるのか教えてもらったんです。『とにかく練習することが大事だよ』って言われて、それからいろんなオーディションを受けるときは、毎回練習頑張っています」と、ういういしく答え、会場をほっこりさせた。
映画「遠い山なみの光」は全国公開中。
◆取材・文=森井夏月(STABLENT)
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
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