共演した上戸彩に、現場でのたたずまいの正解を学んだ
――上戸さん演じる市谷とのシーンが多かったと思いますが、改めて上戸さんの印象と現場でのやりとりで印象的だったことを教えて下さい。
すごく優しくて、温かくて、母性の塊のような方。壁がないフランクな方だったので、後輩としては、非常に接しやすくてありがたかったです。現場では役柄と同じく、頼もしかったですね。あと、お気に入りのうどん屋さんのお話をして下さったのが印象的でした。
――先輩である、上戸さんから学んだことは?
全てを受け入れてくださるような器の大きさみたいなものをすごく感じたので、現場でのたたずまいは、上戸さんのようになれたら正解だなと思いました。常に笑顔でいて下さるので、撮影が長引いても空気が和みますし、僕も頑張ろうと励みになりました。
――ちなみに渡邊さん自身は、カメラってお好きですか?
カメラにハマろうと思ったことは何回かあるのですが、持ち物や手荷物はできるだけ最小限にしたいタイプなので、重い機材であるカメラはハマれずでした。たまにスマホで景色は撮りますが、そんなにデータとして残しておこうとか思わないですし、自撮りは全くしないタイプ。ちょっと恥ずかしくなっちゃうんですよね(笑)。スマホのデータフォルダには、ほぼ台本しか入っていないです。
――仕事のポリシーを強く持っている青年を演じましたが、渡邊さんご自身はお仕事でのモットーはありますでしょうか。
とにかく楽しむことですかね。エンタメって、自分自身が楽しんでいないと、楽しめるものを届けられないと思っています。僕は“楽しい”の概念がすごく広くて、ワクワクすることが楽しいだけじゃないというか。つらいことも、悲しいことも楽しいという感情に変えられる。作品を作る上でどんなに過酷でも、チームで乗り越えていくみたいな時間が好きです。楽しむ力は大切にしたいと思っています。
――楽しむ力、素晴らしいですね。今回の現場で楽しめたポイントは?
現場では、正直「沈黙の艦隊」を撮影しているという実感は、そこまでなかったんです。仕上がったものを見て、すごいスケールの作品に携わっていたんだなと感じたので、映画館で観るのが楽しみです。自分自身もきっとやまとの中にいる感覚で映画を観られるんじゃないかなと思います。魚雷が爆発する音だったり、氷が砕けて下に落ちてくる瞬間だったり。臨場感たっぷりの迫力の映像を大きなスクリーンで観たいです。
この夏したいことは勉強「赤本を買って勉強をしています」
――仕事に情熱を注ぐ役を演じた渡邊さんが、今情熱を注いでいることは?
料理です。無水カレーを作ったら、すごく簡単で、美味しかったです。トマトとナスとか、夏野菜を入れて濃厚なカレーにしました。味は濃い方が好きなので、無水にするとより美味い出来栄えになりました。
――スパイスにもこだわるタイプ?
いずれ、その領域へ行きたいところですが、カレーをスパイスから作る男はモテないとよく言いますよね(笑)。 僕からしたら、カレーをスパイスから作ることの何がいけないんだろう?と思いますけど(笑)。この半年くらいで、キッチンにようやく立つようになったので、棚のところにスパイスを並べたいです!
――ちなみに趣味はロックフェスとアウトドアということですが、この夏は楽しむ予定はありますか?
今年はロックスフェスのチケットをとっていないんです。20代前半ぐらいの時は、毎年行っていましたね。フェスは野外なので、夏は日に焼けていました。この夏やりたいことは、サーフィンです。
あと、最近は勉強をしたい欲が高め。赤本を買って勉強をしているのですが、「あれ? 意外と解けるかも」と、楽しくて。今は英単語の勉強と古文を勉強し直したいと思っているところです。お芝居とは関係なく、知識欲が刺激されている今日この頃です(笑)。
◆取材・文=福田恵子、撮影=梁瀬玉実
































