ひとりカップ麺をすすって涙を流す雀
雀から距離を置かれ、理由を聞けずに悩む慶司は、佐久間(青木瞭)に誘われ、大学時代の先輩たちとスカッシュに行くことに。仲間たちとの会話の中で、学生時代に傷つくのを恐れて恋から逃げた過去を思い出す。
そんな中、田中から連絡をもらった慶司は、田中から自身の不用意な言動で慶司たちを傷つけてしまったことへの謝罪を受ける。もう二度と後悔したくないと強く思った慶司は雀の家へ向かう。
慶司は「俺は雀さんと一緒にいられればそれでいいのに!」と気持ちをぶつけるが、雀は「ここまでにしよう」と告げて、慶司は家を出ていく。
雀はひとり家で慶司が置いていったデパ地下ケーキを紙袋にしまい、カップ麺を持ってくる。並べて置いてある慶司に似たメガネ雀と慶司にもらった雀に似た雀のぬいぐるみに目が止まり、じっと見つめる雀。
メガネ雀のぬいぐるみを手に取って見つめ、「お前の居場所はここじゃないんだよ、ごめんな」とつぶやく雀。引き出しをあけてメガネ雀をしまい、引き出しを閉める。
雀はひとりカップ麺をフーフーしてすする。うつろな目をして一筋の涙が流れると、空元気を出して笑い、勢いよくカップ麺をすすりあげる。
時計の秒針の音が響く静かな部屋に、雀のカップ麺をすする音が聞こえる。おもちゃのベンチには隣に空間があいたまま、雀のぬいぐるみが座っているのだった。
慶司の未来を思って離れることにした雀の気持ちもわかるが、慶司とともに歩んでいく道を選んでほしいとやるせない気持ちになる。カップ麺をすする音が切なく感じられ、涙があふれてきた。X(旧Twitter)でも、「あぁいう時って食べてる物の味しないんだよね、、(泣き顔)」「号泣してないのに見てるこっちが泣いてしまう…」「カップ麺食べるシーンたまらんかった」「こんなにも切ないカップ麺のすすり方が未だかつてあっただろうか」「ドラマが切なすぎて、十条さんのカップ麺の姿にノックアウト」「カップ麺食べながら泣くのリアルだな」「カップ麺を啜り左目から一筋の涙を流す雀さん…」「最後のカップ麺のシーンは何度観ても凄い 音楽終わってから数十秒の余韻よ…」とコメントが寄せられた。
◆構成・文=牧島史佳





































