“おでこキス”シーンで熱心にディスカッションする庄司たち
キャストたちもその内容の詳細を知らなかったという特別番組は「みなさーん!『40までにしたい10のこと』見てくれた? 見た人もこれからの人もこの番組を見たらもっと2人の恋模様、見たくなっちゃうかもよ。雀ちゃんと慶司さん、風間俊介さんと庄司浩平さんの仲良しコンビに密着でーす」と雀の相棒、すず子の案内でスタート。続けて「リストだけではわからない撮影の裏側も全部、見せちゃいます」とすず子が解説する。
第6話でスカッシュのあと、雀の家でデパ地下ケーキを食べるシーン。おいしそうなケーキがテーブルに並べられており、「あらぁ、運動したのにもうケーキなの?すず子のは?」とすず子のナレーションが入る。「うま!」と言いながら、うれしそうにケーキを食べる雀と慶司。
ソファで風間の隣に座る庄司が「話してたのが、こう行くかと思ったらこう行くのはクサいのか、みたいな…」と言って、風間の口元に指を近づけたあとにおでこに移動する。
監督が「キスっていうことじゃなくて、向き合う空間で恋心があって、なったけど、『今日ここまでにしとくね』って気持ちになるんで」と説明し、庄司は何度もうなずいてから、「でも、ここは僕、シーパラにだぶらせたほうがいいと思うんですよね」と意見を出す。
「だから、こういう感じに触って、で、前はやめたけど…」と庄司が風間の耳元に手をやって言いかけると、風間が「ここで俺は目をつむる…」と促す。庄司は「ここでまたこっちに行っちゃうと、『あ、なんだ、やんねぇんだ』になるから、ここはもうそのまんま触ってるよ、みたいな」と風間のこめかみを示してから耳元に手を戻して説明を続ける。
そして、ディスカッションしていたソファのシーンが写し出される。ソファに座る慶司が雀に「おいで」と呼んで、雀を抱きしめてめがねを外す。
「そんなつもりじゃ…」と雀が言い、体を離して雀を見つめる慶司。「じゃ、何?ケーキだけのつもりだった?」と聞くと、視線をずらして「意地わりぃこと言うなよ」と雀が答える。慶司は雀の頬に手をやり、髪をなでるとゆっくりと顔を近づけていく。優しくおでこにキスすると耳元を触りながら、慶司は「今日はここまでにしとく。それ目的と思われたくないから」と静かに告げる。
慶司はあらためてコーヒーを飲もうとするが、ぎこちない手つきでかすかに口もとが震え、コーヒーを大層なもののようにゴクリと飲み込む。その様子を雀はじっと見ている。
すず子が「慶司さんも不安だったのね…」と語りかける。
それまでグイグイ来ていた慶司が、実は雀との距離を繊細に図りながら近づけようとしているのが見て取れた一連のシーン。庄司と風間、監督が話し合いを重ねながら、丁寧に生み出していったことがわかり、熱心な姿に感動した。X(旧Twitter)でも、「活発なディスカッションすごいなー」「手の位置をシーパラと関連付けて考えていたの天才か!?」「あのおでこkithがこうやってできたのかぁ」「おでこのシーンのメイキングまで見せてくれたのありがたい」とコメントが寄せられた。
◆構成・文=牧島史佳


































