
なにわ男子・長尾謙杜が劇場映画初主演を務め、観客の心を切なくも温かい感動で包み込んだ映画「おいしくて泣くとき」。「マジでこれだけは見てほしい」「最後は思いっきり泣かされました」「小さな支え合いと優しさの連鎖に救われる」などSNSでも多くの感想が寄せられていた同作は、10月8日にBlu-ray&DVDがリリースされている。この度、長尾と當真あみ、そして横尾初喜監督にとって初挑戦となったオーディオコメンタリーの一部が公開された。
映画で撮影当時を振り返る
本編映像を見ながら話すという、初めてのことに緊張気味の3人。しかし時間が経つにつれてリラックスしたのか、撮影時の思い出話で盛り上がることに。
今回公開されたのは、長尾演じる高校生・心也と、當真演じる夕花が図書室で課題に取り組むシーン。この撮影の合間にはペンをどれだけ高く積み上げられるか遊んでいたという裏話も披露され、まさに劇中の“ひま部”のような空気が流れていたことがうかがえる。
人見知りだという當真は「(撮影の)最初は緊張していたが、長尾さんが気さくに話しかけてくださった」と回想。フレンドリーなイメージがある長尾が「僕もびっくりするぐらいの人見知りですよ!」と答えると、横尾監督が思わず「噓でしょ!(笑)」と突っ込む場面もあった。
このような撮影の裏話などが満載のオーディオコメンタリーは、好評発売中のBlu-ray&DVD豪華版にのみ収録。さらに特製ブックレット(16P)や特製ステッカーが封入されているという。
Story
サッカー部のエースだった心也(長尾)は、ケガで大事な大会にも出られず鬱々とした日々を過ごしていたが、ある日“学級新聞コンクール”の係に、夕花(當真)と共に半ば強引に指名される。心也の父が営む大衆食堂“かざま食堂”はこども食堂も兼ねており、そこに度々やってくる夕花とは幼馴染だったがいつしか距離ができていた2人。最初はぎくしゃくした空気が流れるが、次第に打ち解け2人だけで”ひま部“を結成。家にも居場所がなく、クラスで孤立していた夕花だったが、心也といる時だけが大切な時間になっていく。
ある日、不良の石村(水沢林太郎)から呼び出された心也。石村は食堂の常連だが、そのことを心也は誰にも話したことはない。だが石村は心也が口外したと信じ、心也に殴りかかろうとした瞬間…別の不良グループが現れる。不良たちは心也の父・耕平(安田顕)のことを「偽善者」呼ばわりした挙句、心也の頭にサイダーをかけ、嘲笑った。それでも何も言い返せない心也に、気まずそうにその場を立ち去る石村。
荒れた心を癒してくれた夕花に、心也は次第に惹かれていく。
夏休み――。ひまを持てあましていた心也は、石村とばったり遭遇。かつての誤解が解け和解する2人だったが、その時事件が起きる。夕花の暮らすアパートの前で、義父に殴られ、投げ出された夕花を目撃する2人。夕花は血の繋がらない父から厳しい扱いを受けていたのだ。石村が義父を押さえ込んでいる間に、夕花の手を取り全速力で逃げる心也。
「わたし…逃げたい。遠くに」
夕花の悲痛なつぶやきを聞いた心也は、かつて両親と訪れた地へ夕花を連れていくことを決意。美しい海、夕暮れの堤防…。夜通し歩き続ける2人がたどり着いたのは、心也が亡き母・南(美村里江)と四つ葉のクローバーを探した公園だった。せめてもの希望を見出すかのように懸命に四つ葉のクローバーを探す2人。だが朝になっても四つ葉のクローバーは見つからない。意を決した心也は、夕花に自分の想いを告白しあるものを渡す。さらに遠くへ逃げようと告げる心也だったが、2人の別れは突然やってきた。
母が亡くなってから誰とも“約束”を交わすことのなかった心也だったが、離れていく夕花にこう叫ぶ。「約束する、俺たち絶対また会える」
それから30年――。心也(ディーン・フジオカ)は、30年間一度も会うことのない夕花との約束を胸に、父から引き継いだ食堂を営んでいた。だが突然の事故で、店が大破し、営業停止を余儀なくされる。途方に暮れる心也のもとに、1人の若い女性(芋生悠)がやって来る――。
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