
妻夫木聡が主演を務める日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系/TVerにて配信)の第3話が10月26日に放送された。馬の生産牧場が抱える問題が浮き彫りになりつつ、馬主である耕造(佐藤浩市)が夢をかける様子が大きな反響を呼んだ。(以下、ネタバレを含みます)
人間と競走馬の20年にわたる壮大な物語
同ドラマは、山本周五郎賞やJRA賞馬事文化賞を受賞した早見和真の同名小説が原作。競馬の世界を舞台に、ひたすら夢を追い続けた熱き大人たちが家族や仲間との絆で奇跡を起こしていく、人間と競走馬の20年にわたる物語を描く。
妻夫木が演じるのは、大手税理士法人に勤める税理士から人材派遣会社・株式会社ロイヤルヒューマンに転職した栗須栄治。ほか、栗須の人生を大きく動かすロイヤルヒューマンの創業社長で競馬界では有名な馬主・山王耕造を佐藤浩市、栗須の元恋人で馬の生産牧場を営む野崎加奈子を松本若菜、物語の鍵を握る重要な役どころを目黒蓮(Snow Man)が務める。
新しい競走馬を探す耕造、栗須は加奈子の牧場を提案
有馬記念で勝利するという耕造の夢に向かって、栗須も専任秘書として寄り添うことに。冒頭では、そんな耕造が馬主になったきっかけが明かされた。妻・京子(黒木瞳)の父に勧められたのだという。京子は父のことを「私は馬も嫌いですが、それ以上に父のことが嫌いで。独善的で支配的で、馬が負けた理由を母のせいにするような人でした」と振り返る。耕造が初めて馬を買った日、自慢げに笑う顔に父親が重なり、「卒倒しそうでした」と栗須に打ち明けた。京子が耕造を冷ややかに見る理由がここにあった。
そんな中、耕造たちが今後に期待していたイザーニャとファイトがそろってけがに見舞われ、新たな競争馬探しを始める。そこで焦点が当てられたのが、加奈子が父・剛史(木場勝己)と一緒に営むノザキファームだ。
経営難に直面する加奈子の悩みは、剛史がセリ市を介さず、馬主と直接取引する「庭先取引」にこだわること。剛史は、アメリカで種付けし、こだわりをもって生育してきた1頭の馬に1億円という強気ともみえる金額をつけていたが、なかなかそれを理解してくれる買い手が現れなかった。
栗須はセリで狙っている馬を落とせなかった耕造に、加奈子の牧場の馬を見ることも提案した。耕造は、加奈子たちのような名の知られていない牧場が1億という価格をつけていることに「気に入らねぇな」とポツリ。
ところが、「よし、この牧場行くぞ」と歩き出し、あぜんとする栗須や調教師の広中(安藤政信)。耕造は「こういういけすかない牧場はな、直接行ってガツンと言ってやんなきゃ、気が済まねえんだよ」と言うのだ。































