鬼才とも呼べる芸術性が生み出すダンスエンターテインメントで人気を集め、8月に公開したMV「ゲゲゲイの鬼太郎」が600万を超える再生回数を記録した東京ゲゲゲイが、来年の1月13日から単独公演"東京ゲゲゲイ歌劇団 Vol .ll"を開催する。ドリカムとのコラボMV「世界中からサヨウナラ」や現在公演中の"ロッキー・ホラー・ショー"が大好評中の東京ゲゲゲイのリーダー・MIKEYにインタビューを敢行! 公演のみどころや東京ゲゲゲイの意外な話など、MIKEYの飾らない独特な言い回しで語ってもらった。
アルバム曲もたくさん披露! 音楽にも注目してほしい
ーー"DANCE@HERO JAPAN"で5代目ヒーローになり、そこから注目を浴びて、ついに単独公演をやるまでになりましたが、"東京ゲゲゲイ歌劇団"をやることになったキッカケを教えてください。
「パルコさんと一緒にいろいろお仕事をさせてもらっていたのですが、単独公演をやりましょうとお話を頂いて、やってみようとなったのがキッカケです」
ーー前回の"東京ゲゲゲイ歌劇団"がすごい高評価を得ていましたが、今回の"東京ゲゲゲイ歌劇団 Vol.ll"のみどころを教えてください。
「実はまだ全然作ってないんですよ(インタビュー日の11月27日時点)。リハーサルもしてなくて、これから作っていくので、まだ見えない部分が多くてなんとも言えないんですけど、東京ゲゲゲイが12月にアルバム「再生パッション」をリリースするんです。アルバムには新曲も入ってるんですけど、"東京ゲゲゲイ歌劇団 Vol.ll"でいろいろ披露したいと思ってます。音楽も込みで新しいことをやっている部分があるので、そこは見てほしいですね」
ーーオリジナル楽曲を使ったMVが高い再生回数を記録したり、アルバムもリリースするなど、アーティストとしても実力が認められてきていますが、今後も楽曲制作は精力的にやってきますか?
「そうですね。今までは好きな曲を使ってパフォーマンスして、それを映像にしてYouTubeにアップしてたんですけど、著作権の関係で削除しないといけなくなっちゃって。会場に来れなかった人のために、東京ゲゲゲイのパフォーマンスを見てもらいたいという思いでやってたんですけど、そういう問題があるので、映像込みで考えるとオリジナル音源を作らないといけないなって思ってます」
ーー音楽の著作権はダンサーが今もっとも悩んでいる壁ですよね。こういったオリジナル音源でMVもアップする流れって、日本のダンスグループだと東京ゲゲゲイが先端になっていると思います。ドリカムが絶賛したり、反響もすごいですし、楽曲制作は一曲作るのにどのくらい時間かかりますか?
「曲によって1、2時間でできることもあれば、何ヶ月もかけてちょこまか作ることもありますね。曲によって製作時間は変わります。ステージ上でキラキラぶってる裏で、結構地味な作業とか裏方もやってるんだなって」
ーー今まで"*ASTERISK"、"ロッキー・ホラー・ショー"、"東京ゲゲゲイ歌劇団"と舞台制作に関わっていますが、それぞれ立場や役割が違うと思います。MIKEYさんが舞台に関わる上で共通して大切にしていることはありますか?
「うーん。モチベーションですね。モチベーションが上がるための工夫を毎回ちょっと考えてます」
ーーそれは出演者とか制作スタッフとかに対してですか?
「自分のモチベーションの方ですね(笑)。具体的に言うとすごく恥ずかしいんですけど、今やっている"ロッキー・ホラー・ショー"だったら、稽古に行きたくないなって日があっても、小池徹平君がいるから頑張ろうとか(笑)。そういうのです(笑)」
ーーそういうことも大事ですよね(笑)。東京ゲゲゲイはMIKEYさん含め5人で活動していますが、他の4人のメンバーの魅力を"東京ゲゲゲイ歌劇団"のリハーサルや今までの活動踏まえて教えてください。
「多分4人がパフォーマンスをしている印象がみんな強いと思うのですが、そこまでいくプロセスとか裏方の仕事もあるんですね。実はこんなことまで東京ゲゲゲイがやってるの?! っていうこともあって、それは夢を壊すのであえて言わないですけど。私も含めて東京ゲゲゲイを見ながらも、今こうやってステージ上でキラキラぶってる裏で、結構地味な作業とか裏方もやってるんだなって、暖かい目で見てほしいです(笑)」
自分がダンス業界にいると思ってないし、人それぞれだと思うんです
ーー東京ゲゲゲイが今後目指すものを教えてください。
「もうちょっとこうギャラや待遇をよくしていきたいと思ってます」
ーーアーティストとしてのブランドを上げていきたいということですか?
「ブランドをあげるというより、エンターテイナーとして生活ができないとダメだなって思います。どんなに東京ゲゲゲイのMVの再生回数が上がろうが、Twitterでみんながつぶやいてくれようが、私たちに入ってくるお金は全くなくて、そういう状態で活動を続けるのはちょっと辛いと思うんです。なのでエンターテイナーとして活動に見合ったギャランティというのは意識していきたいですね。ここにいきたいというよりは、今やっていることを継続させるために、やりたいこととギャランティのバランスをよくしていきたいです」
ーー今おっしゃったことって、ダンス業界全体の問題のような気もして、ダンスの認知が広まったり、色々なビジネスモデルが生まれ始めた一方、どうやってマネタイズしていくのか悩んでいるダンサーが多いと思います。MIKEYさんは、自分や東京ゲゲゲイをそうしたいのか、ダンス業界全体のことで考えているのか、どっちですか?
「全然自分のことしか考えてない(笑)。そもそも自分がダンス業界にいると思ってないし、人それぞれだと思うんですよね。ダンス業界全般としての意見だなんて、そんなことはおこがましくて思えないです。」
ーー最後に来年開催の"東京ゲゲゲイ歌劇団 Vol.ll"を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
「こういう舞台に行ったことがなくて不安、でもちょっと見てみたいって思ってる人もいると思いますが、一人で来ても大丈夫な空間になってます。前回やった時も、ダンサーっぽい人がいるとか、若いこばっかとかダンスイベントにありがちなイメージの空間じゃなくて、本当に老若男女たくさんの方が来てくれました。性別も年齢も無差別な感じがあって、私もすごく嬉しかったので、多分今回もそういう感じになると思います。なので、そういう場所に行くのはちょっと・・・みたいに気負いせずに楽しんでもらえたらと思います!」
(撮影●関純一 取材・文●のざたつ)
加藤ミリヤ、BoA、Crystal Kay、MISIAらの振付・バックダンサーとして活躍し、カリスマ性と独自の世界観を放つMIKEY(マイキー)こと牧宗孝が、主婦のBOW、ヨガ講師のMARIE、現役女子大生のMIKU、美少女YUYUの4人と結成したダンスパフォーマンス集団。「ゲゲゲイ歌劇団」は初の単独公演を2016年に実施、全9回公演SOLD OUT(@東京芸術劇場シアターウエスト)。2017年8月に発表したPV『ゲゲゲイの鬼太郎』は再生回数が2週間強で300万回を超え、9月には初の北米公演を実施。リーダー牧宗孝の創り出すキテレツメンタルワールドは、一度見たものを虜にする独自の魅力を放ち、拡散し続ける。12月10日に「再生パッション」を配信リリースする。
■東京ゲゲゲイ HP
http://tokyogegegay.com/
■東京ゲゲゲイ歌劇団 Vol.Ⅱ 公演概要
http://www.parco-play.com/web/program/gegegay-kageki2018/
■「世界中からサヨウナラ」
■「ゲゲゲイの鬼太郎」