
芳根京子「(高橋が)もう一人の俺…!と近づいてきて(笑)」
男女の入れ替わりをテーマに描く今作。15年に及ぶ入れ替わりを描く難役に、撮影が始まるまでに一人で考えている時間が一番怖かったという芳根。怖さを乗り越えた瞬間について芳根は、「リハーサルで高橋くん、監督、チームの皆さんとお会いして、一度この作品について話し合って。その際に、喫茶店でのシーンをリハ室でやってみましょうとなって。みんなが試行錯誤、手探り状態で。最初は女性らしく、男性らしく、と考えていましたが、この物語は私は陸を、高橋くんはまなみを追求する。その心が大事であって、それを強く持っていればしぐさというものは後からついてくるんじゃないかと。私たちがやりたいことは外見の話ではなく、中身の話だよねとそのリハの時に行き着けたというのは、すごく大きかったなって思います」と役と作品に向き合った日々を振り返った。
一方、高橋は「一度リハでまなみと陸を逆にしてやってみようとなったんです。自分だったら陸をこう演じるのか、芳根ちゃんはこうやるんだね、と。その後現場でも(芳根ちゃんは)そういう表情をするんだ、俺だったらちょっと違うかもなど、発見があって。それも面白かったですね」と制作秘話を明かした。
さらに、作品の撮影終了後、スタジオでばったり会ったことがあるという高橋と芳根。芳根が「(高橋が)別の作品で大変なシーンの撮影日だったみたいで。私を見て『もう一人の俺…!』と言って近づいてきて(笑)。もう違うよ~と(笑)」と話したことを明かすと、「そんなこと言わないでください」と高橋は笑いながらツッコみ、「結構遠くから歩いてきて、笑い声が聞こえて絶対芳根ちゃんだと分かって。結構すがる思いで(笑)」と状況を告白。
芳根は「すがられても今の状況分からないから、もう違う人生だよ、頑張ってねと応援するしかできなかったですね」と明かし、会場も笑いに包まれた。続けて「でもそれくらい、すごく(二人で)戦った作品になりました」としみじみ振り返り、高橋も「本当に“共闘”という言葉がふさわしく、抱えていた感情は一緒だったなとすごく感じます」と難役に向き合った二人だからこその言葉だった。
最後に、高橋は「この作品は、見ていただいた後に皆さんが自分の人生が特別なものだなと思ってもらえるきっかけになる作品だと僕は思っていて。たくさんの方にこの作品を見ていただいて、自分の人生というものをたくさん考えて、これからもすてきな未来に向かうためにどうしたらいいのか、ゆっくりと考えられるものになっていたらいいなと思います」と大切に言葉をつむいだ。
さらに「公開されてから3日間くらいが、言ってしまうとすごく大事な期間なんですよ(笑)。この作品を見て、私はこう思ったとか周りの方に言っていただき、たくさんの方が自分の人生をすてきって思えるものになっていたらいいなと思います」とアピールして締めくくった。


※高橋海人の高は正しくは「はしご高」
































