イッセー尾形が見た「ヤンヤン 夏の想い出」の“象徴” オルタナティブビジュアル15点一挙解禁と著名人オピニオンコメント到着
「一生忘れない」存在を語る
●児玉美月(映画批評家)
生まれゆく赤子から死にゆく老人までが交錯するポリフォニックな本作は、いつどの時代に観ても必ずそこに自分を見つけられる。これほどまでに人生のすべてが凝縮されている映画はきっとほかにない。2025年は、ぜひ『ヤンヤン 夏の想い出』で締め括ってください。
●岨手由貴子(『あのこは貴族』監督)
オールタイムベストを考えるときに、必ず頭に浮かぶ作品です。昨今の“考察”ブームに逆行するようなエドワード・ヤンの美しい悲喜劇は、この世の屈託のない真理を見せてくれます。これからも、何度も何度も、私はこの映画を観つづけるでしょう。
●月永理絵(映画ライター・編集者)
取り返しのつかなさ。エドワード・ヤンの映画を見るといつもその言葉が浮かぶ。起きてしまったことはもうやり直せない。すべては手遅れなのだと。『ヤンヤン 夏の想い出』もまた、残酷なほど克明に、人生の取り返しのつかなさを私たちに突きつける。けれどその先にかすかな希望が垣間見える。それは子供たちへと託した願いなのだろうか。
●島田大介(映像作家)
エドワード・ヤン監督作品の中でも、ゆったりとした時間の流れが心地よい作品。長回しカットは4K化によって、キャストの表情や、奥にある美術を鮮明に映し出し、改めて監督の意図をより深く理解することができました。
何度も鑑賞している作品ですが、今回初めて鉄腕アトムが沢山隠れていることに気づきました。
●呉美保(『ふつうの子ども』監督)
どのカットも、どのセリフも、どの音楽もため息が出るほどに全てが完璧。時代も流行も超越していつ観ても、私に寄り添い何度観ても、新しい発見をくれる。観ている間はただただ、心が満たされてゆく。
この映画の他でもない幸福はエドワード・ヤン監督の「永遠の最新作で最高傑作」として輝き続けていることかもしれない。
●五十嵐耕平(『SUPER HAPPY FOREVER』監督)
映画というものが一体何なのか未だにまるでわからないでいる。でも『ヤンヤン 夏の想い出』という透き通ったフィルムを観たその時、自分が心の奥で感じていたこの世界の感覚を「ほら、これかもしれないよ」と差し出され初めて触れた気がした。
この映画はまるで、困難な時に何も言わず傍にいてくれる誰かのよう。そういう存在は一生忘れない。
●ISO(ライター)
人生に訪れる豊かな感情、瞬間を鮮明に捉えたある家族のポートレート。忘れ難い画と台詞の連なりがゆるやかなペースで連鎖していくなかに、驚くほど濃い時間が凝縮されている。儀式で始まり、儀式で終わる別の国の日常に、なぜこれほど深く共感できてしまうのだろうか。生活のふとした瞬間に思い出してじっと浸りたくなる、そんな映画。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
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『ヤンヤン 夏の想い出 4Kレストア版』
2025年12月19日(金)
Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座、109シネマズプレミアム新宿
他 全国公開
配給:ポニーキャニオン
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