プロフィギュアスケーターの宇野昌磨が12月18日、東京・CREATIVE MUSEUM TOKYOで開催された「大カプコン展 ―世界を魅了するゲームクリエイション」取材会に出席。ゲーマーとしての野望を語った。
「一刻も早くゲームをしたい」
本展は、開発者たちの「手」による企画書や原画、ポスターやパッケージなどのグラフィックワーク、体験型コンテンツ、最新技術など、ゲーム誕生の壮大なプロセスとそこに関わるクリエイターたちの想像力と実現力が惜しみなく投入される展覧会。2025年12月20日(土)から2026年2月22日(日)の会期で、同所にて開催される。取材会には本展の企画プロデュースを手がけたカプコンの牧野泰之氏も出席した。
ゲーマーとしても知られる宇野は「フィギュアスケートをメインとする場でフィギュアスケートの話をするということは数多くやってきた」とした上で、「僕がゲーム好きっていうのを知った上でゲームの質問を投げかけてくれることもあったんですけれども、やっぱり僕がどれだけ熱く語っても『伝わってないんだろうな』というのはすごく感じていた」とフィギュアスケートに関する取材の場でゲームの話題になった際の会場の雰囲気に言及。
そして「僕がゲームの話をしてもすごく理解してくれる人たちがいる中でゲームの話をできることをうれしく思います」と喜びをかみ締め、「ゲームの生い立ちであったり、いろんなクリエイターの苦労とか裏側をたくさん説明していただいて、僕の知らない作品も、いろんな面白さ、作り込みとか、いろんなものを知ることができたので、こうして今この場で話していますけれども、一刻も早くゲームをしたいと思っています」とゲーム愛を熱く語った。
格闘ゲームの良さは「相手の嫌がることを徹底的にプレイする」
格闘ゲームが好きだという宇野は、その魅力について「対戦相手と高め合える」「まるでスポーツをやっているかのように自分を磨き上げていく」といった要素のほか、「ちょっと言葉は悪いですけど、相手の嫌がることを徹底的にプレイする」という点を列挙。
さらに「普通の生活だと『相手の嫌がることをする』ってやっぱり良くないじゃないですか。でもゲームではそれがもう良しとされる」と続け、「現実に持ってきてしまったらいけないんですけれども、でもそれを徹底してスキルとして身につけて、皆さんの憧れになったりとか、僕も、そういうプレーを見て『すごいな』という尊敬の眼差しになるので、それはやっぱりゲームでしか味わえない貴重な体験」と力を込めた。
「ゲーマーとしての野望はあるか」という問いには「僕は現実的なことしか発言してこなかったんです。スケートの時も、自分が実現がギリ可能かな、ぐらいのことだった」と前置きし、「今まではスケートの業界だったので、どうしてもゲームの熱い話をしても『へー』みたいな感じで終わってしまっていたので、そういう業界に携わっていきたいなという思いと、いつかはゲームの大会にも出られるようになりたい」と告白。
「昔からずっとやっている人が大変な思いをして今、トップで戦っていると思うので、そこは絶対難しいと思うんですけど、やっぱり競技者と名乗れるぐらいのゲームへの真剣な思いを今後も皆さんに示せたらなと思います」と語った。
◆取材・文＝山田健史
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山と渓谷社
発売日： 2025/09/29
