唐突だが、他人の色恋沙汰ほどどうでもいい話題はない。
学生時代など、「B組の誰それくんがA組の何それちゃんのことが好きらしいよ」といった話題が連日繰り広げられていたが、「フンフン」と聞きながらも、心の中ではだからどうした?でいっぱいだった。
いや、別に色恋沙汰の当事者じゃなかったから悔しくて言っているのではなく。というと言い訳がましいが。
それもあってか、昨今の次から次へと飛び出す不倫報道や熱愛報道などの色恋沙汰は、正直もうおなかいっぱい。あとは若いもんに任せましょうよ、と思う所存だ。まあ若いもんとは限らないか。
でも、それは現実世界の話。フィクションの世界であれば話は別で、何も考えずに見られる色恋沙汰は楽しくて仕方ない。特にドロドロならドロドロなほど燃えるし、ついつい引きこまれる。
ましてや、“魔性の女”はいつの時代も魅力的に映る。そんな“魔性の女”が第1話からその魅力を全開にさせた作品が今回取り上げるドラマだ。
各局で放送されているドラマやバラエティー、アニメなどを事前に完成DVDを見て、独断と偏見とジョークに満ちたレビューで番組の魅力を紹介する、WEBサイト・ザテレビジョン流「試写室」。
今回は、2月2日(金)放送の金曜ナイトドラマ「ホリデイラブ」(毎週金曜夜11:15-0:15ほか、テレビ朝日系)第2話を取り上げる。
浮気されてしまった妻・杏寿(仲里依紗)を主人公に据え、“正妻と夫婦愛の正義”を描く同ドラマ。これまで不倫を題材にした作品は、身にならぬ恋ゆえに甘美で切ない純愛として描かれることが多かったが、本作では夫に浮気されてしまった妻側を主人公に据え、純愛ラブストーリーとして描いていく。
不倫という“日常に潜むわな”をサスペンスフルに描写しながら、“正妻と夫婦愛の正義”や試練の末に“本当の意味でのパートナー”として成長していく夫婦の物語だ。
2月2日(金)の第2話は、ずっと信じ続けてきた夫・純平(塚本高史)が浮気をしていたという、これ以上ない裏切りに、杏寿(仲)の心はひどく傷つけられる。
事の経緯を説明し、「やり直したい」と必死に許しを請う純平。だが、杏寿には到底受け入れることができない。
「私たち…もう終わりよ。二度とこの家に帰って来ないで」と杏寿に突き放され、何よりも大切なものを台無しにしてしまったことを痛感した純平は、自らの愚かさにあきれながら、家を出ていく。
その頃、純平の浮気相手・井筒里奈(松本まりか)の家庭にも、不穏な空気が流れ始める。自宅不倫現場を目撃して激高した夫・渡(中村倫也)が、里奈のことを「汚い女だ」などと罵って威圧し、完全なる支配下に置こうと画策。
純平にも会社をすぐ辞めて街を出るよう要求し、どこまでも執拗(しつよう)に追い詰めていく! そんな中、不倫関係を清算しようとする純平に、里奈がドキッとするような言葉を投げ掛ける。
一方、迷いを覚えながらも、離婚へ向けて進み出す杏寿。そんな彼女に思わぬ出会いが訪れる。スピリチュアルアプリで一度やりとりをした経営者・黒井由伸(山田裕貴)が、目の前に現れたのだ。黒井は杏寿に好意を持ち、積極的に距離を縮めようとするが…というストーリー。
下に続きます