岡崎朋美に直撃インタビュー! 平昌五輪・スピードスケートの見どころを解説!!
平昌オリンピックのスピードスケート2月10日からスタート! フィギュアスケートへの注目が高まる中、岡崎朋美氏に見どころをうかがった!
小平奈緒に死角なし?五輪の舞台で君が代を
岡崎:女子は、国内外の500mで足かけ3年にわたって24連勝中の小平奈緒選手が持っている実力をそのまま発揮できれば、そう簡単には負けないでしょう。何が起こるか分からない五輪の歴史を振り返れば、大会3連覇を目指す韓国の李相花選手は、自国開催で国民の大声援に後押しされる意味でも非常に怖い存在です。
小平選手が個人種目では日本女子初の世界記録保持者となった1000mは、高木美帆選手との一騎打ちが期待されていますが、前世界記録保持者のブリタニー・ボウ選手(アメリカ)も巻き返してくるはずです。小平選手には気負うことなく攻めていってほしいですね。1500mは今季のW杯で4勝している美帆選手に、バンクーバー大会の覇者イレイン・ブスト選手(オランダ)らのベテラン勢が絡む面白いレースになるはずです。
女子の種目では表彰式でまだ君が代が流れたことがないので、日本人としてぜひとも世界中の方々に、何度も聴いてほしいと思っています。
優勝大本命の女子団体。男子は500mに注目!
織田:今季のW杯で3戦3勝、しかも全てのレースで世界記録を更新している女子チームパシュートは、金メダルを獲得する確率が一番高い種目でしょう。'15年3月に就任したオランダ人のヨハン・デビットコーチの下、個々の力が確実に上がったことは、3人のコンビネーションで争う団体戦でも日本の強みになっています。なおかつ今季好調の美帆選手が最初に前へ出て引っ張り、中盤でペースが落ちたときにも再び美帆選手で盛り上げ、最後も彼女で補うレース展開を確立したことも、W杯での躍進につながっています。
前回のソチ大会を制したオランダがライバルとなりますが、例えば準決勝で対戦した場合はしっかりと戦略を練る必要があるでしょう。新種目のマススタートは大勢の選手が一斉にスタートを切り、駆け引きが勝敗を大きく左右する点で、スピードスケートの中で異彩を放ちます。今季のW杯初戦で優勝し、この種目での経験値が高い女子の佐藤綾乃選手に注目です。男子の注目は500mとチームパシュート。特に500mは一発勝負に強いベテランの加藤条治選手に、銅メダルを獲得した8年前のバンクーバー大会の再現を狙ってほしい。そして昨年末の代表選考会で加藤選手が持っていた国内最高記録を塗り替えて、今季前半の不調から一転して、上昇ムードで初の五輪に臨める長谷川翼選手に期待したいですね。