GANMIにしかできないものを見せたい! 初のワンマンライブで見せたエンターテインメントとは?
日本から全世界にエンターテインメントを発信するGANMIが、初のワンマンライブ"TOKYO GANMI SITE vol.0"を4月2日に新宿Faceで開催した。
今回は多くの人にGANMIのパフォーマンスを見てもらいたいというメンバーの想いから、チケット代を無料に。500人限定で販売したチケットは、販売開始からわずか1分半で完売するという、メンバーも驚きの反響を起こした。
どんなライブにしたいかという質問に対して「GANMIにしかできない、盛りだくさんなライブパフォーマンスを見せたい」と、語っていたGANMI。
超満員の観客から大歓声を得たそのライブパフォーマンスはどういうものだったのか? 若きダンサーたちが作り上げたライブの模様をレポート!
会場全体を使ったダンスパフォーマンス! 17人で観せるライブ
この日のステージは、前方ステージ・花道・センターステージが用意され、イメージ的にはアーティストのアリーナライブのような作りに。それを見た500人を超える超満員の観客が、どんなライブになるのだろうと期待を膨らませるなか、前方のステージにGANMIが登場すると、大きな歓声と地団駄でGANMIを迎える。
ムーブがキマる度に大歓声が送られる光景はまさにスターダンサー。観客の興奮が冷めやらぬなか、メンバーが花道を通ってセンターステージへ移動すると、円形のフォーメーションや構成、kooouyaのソロダンスを効果的に入れるなど、360°を意識したダンスパフォーマンスを披露した。
ステージや客席など、メンバーが縦横無尽に現れるライブパフォーマンスは、まさにアクション映画の予告を見ているような疾走感と、何が起こるかわからないワクワク感を生み出す。大所帯のダンスクルーだからこそ出来るパフォーマンスになっていた。
GANMIならではの映像で、ライブがドラマティックに!
序盤から繰り広げられるダンスパフォーマンスに、観客から「ヤバすぎる!」といった感想が口々に溢れるなか、スクリーンに楽屋でクールダウンしているGANMIが、次の衣装がないことに気づき、大パニックになっている映像が流れる。衣装がステージにあることを知ったGANMIは、肌着のままステージ上で生着替えをし、次のパフォーマンスへ。
サッカーユニフォームの衣装を着たメンバーは、元サッカー部のSotaを中心にサッカーをテーマにしたフットワーク重視のパフォーマンスを披露。
その後、早着替えでオタクルックスに変身し、ショー中に手に持ったスマートフォンカメラと映像がリンクするという新しい演出で会場から驚きと感動の歓声をかっさらった。
GANMIには映像制作を得意とするMaakunや、衣装を担当しているO.S.Mなど、クリエイティブなことが出来るメンバーがいる。こういったメンバーがクルーにいるからかこそ今回のような映像を巧みに使った演出や世界観が伝わる衣装のセレクトが出来るという強みがあるのだ。
メンバー同士だからこそ生み出せるアイデアや引き出せる絵は、人間味のあるドラマ性を生み出して、観客から親しみやすい空間を作っていた。まさに、GANMIだからこそ出来る演出なのだ。
メンバーそれぞれの個性を生かしたパフォーマンス
GANMIは総勢19人おり、この日は17人でパフォーマンス。ライブ中盤戦では、メンバーの活動歴やキャラクターを生かしたショーケースが繰り広げられた。
Yuta Nakamura、SUN-CHANG、KENZO MASUDAの3人によるX'RATED CREWのショーケースは、久しぶりに披露されたこともあり、観客からは驚きとレアなものが見れたという歓声があがる。
GANMI結成前から組んでいたチームであるが、ダンサーとして経験を重ねた今、余韻を感じさせるダンスで観客を魅了していた。
そして、スタジオで練習をするGANMIの映像が流れると、大好きなぷっちょをYU-KIに勝手に食べられ、怒りに燃えるKazashiと、ぷっちょ一個くらいで怒るなとKazashiに逆ギレするYU-KIが、ステージ上で決着をつけることに!
レフリーのshunにコールされると、YU-KIはバチバチのバトルスタイルで登場。一方、kazashiは初めてのダンスバトルということで「初めてのお使いのテーマ」で入場するというかわいい登場で会場の笑いを誘った。
お笑い企画であるが、そこはプロダンサーとしてバチバチのダンスバトルを見せた両者。堅実に攻め続けたkazashiが初めてのダンスバトルを制した。
そのKazashiといえば、自他共に認めるGANMIのおバカキャラなのだが、続く映像では、そのキャラを生かして滝沢カレンならぬ、滝沢かざしとしてグッズ紹介に挑戦。
カミカミで読まれる文章に加えて、巷(ちまた)で噂 (うわさ)を、「こち」で「うさ」と読む。1個しかないマークをたくさんと言ってしまうなど、本家もびっくりするほどのナレーションで、会場を爆笑の渦に巻き込んでいた。
GANMIは、全メンバーに役割やキャラクター、それぞれ活動してきたチームやダンスジャンルなど、ダンスチームやソロダンサーでは出しきれない個性というものを打ち出せるダンスクルーだ。そのことをワンマンライブでプレゼンしていたように思える。正統派から個性派、ダンサーからクリエイターまで揃っている。まさにこれからのダンスシーンの新しいあり方を提示しているようだった。
歴史が作るストーリー性のあるパフォーマンス
ライブも終盤戦へ。"VIBE Dance Competition 2018"(以下略 VIBE)に挑戦したGANMIの活動記録を絵日記調で紹介するRORD TO VIBEの映像をベースにライブは進行する。
まず、飛行機のシーンでは、GANMIメンバーとKENZO MASUDAが扮する美人キャビンアテンダントで新ネタのダンスを披露。セクシーすぎるキャビンアテンダントのダンスに観客から黄色い声援が!
続いて、買い物に出かけたGANMIメンバーのシーンへ。迷子になってしまったKazashiを見つけると、彼が持っていたブロッコリー・レモン・さくらんぼにちなんだダンスフォーマンスを披露。大塚愛の「さくらんぼ」で踊り、歌詞ハメもキメるのだが、しっかりHIPHOPに形を仕上げているのはさすがプロダンサーだ。
そして、ゆずの「栄光の架橋」をBGMにした感動的な映像が流れると、ステージには緑の土管が。
観客が「まさか!?」というリアクションをすると、その期待を応えるかのように、VIBEで披露したマリオネタを日本初披露し、会場を盛り上げた。
しかし、こんなハイクオリティなダンスパフォーマンスをしたのに、VIBEで優勝できなかったGANMI。
なぜ優勝できなかったのかを反省&懺悔する意味で、アッシャーFeat.ウィル・アイ・アムの「OMG」を使い、大会中のミスムーブやNG集を集めた映像に合わせてダンスを披露するという面白い演出で観客の笑いを誘った。
さらに、この日誕生日だった観客をステージに招き、WHITE JAMの「Birthday Song」を使用したダンスパフォーマンスでサプライズプレゼントを送る。これはメンバーが、リーダーのYuta Nakamuraにサプライズバースデーを行った時のオマージュである。
自分たちのやってきたことを余すことなく見せるパフォーマンスは、親しみが持てるGANMIならではだった。
MCをSotaから引き継いだYuta Nakamuraは「GANMIを結成して3年。最初は自我がないメンバーだけど、次第に変わっていきました。バースデーのお返しに一人で、GANMIのために踊ります」と自身の気持ちを伝え、サラ・バレリスの「Gravity」で、情感溢れるソロダンスを披露。そして、リーダーに気持ちを返すように、他のメンバーがダンスパフォーマンスで感謝を伝える。3年間一緒に歩んできた仲間の絆を感じさせるシーンであった。
ライブも気づけば本編最後のパフォーマンスへ。GANMIがこのタイミングで選んだのは、彼らが試行錯誤して撮影したというダンスビデオの「Say My Name」を披露。
GANMIの歴史を満遍なく感じさせるライブで、TOKYO GANMI SITE vol.0は幕を閉じた。
GANMIから重大発表! アンコールも大熱狂!
ライブが終わっても、「アンコール!」の声が止むことなく鳴り響く新宿Face。ダンサーのライブでこういったアンコールが起こること自体、異例とも言える光景であるが、それだけGANMIの人気が高く、もっと観たいと思わせるライブをしていたということだろう。
観客の期待に応えるようにGANMIが再登場。
本当のラストになるパフォーマンスは、2016年のVIBEで優勝した時のパフォーマンスを披露した。
GANMIが初めて世界で結果を出したネタであり、日本のダンスシーンにGANMIという存在を知らしめた、いわば出世作と呼べるパフォーマンスだけに、冒頭の音楽だけで観客は待ってましたと言わんばかりの歓声を送る。ひとつのダンスパフォーマンスがこんなに愛されるというのもGANMIが作るダンスのいいところだろう。
すべてのパフォーマンスを終えると、突如スクリーンに映像が。
なんと、7月30日にShibuya O-EASTで"TOKYO GANMI SITE VOL.1"の開催決定が発表された。
発表を受けてGANMIのメンバーが再登場すると、Sotaは「次回開催の発表できたことが嬉しい。皆さんのおかげです」と、ファンに感謝し、Yuta Nakamuraは「これからも前に進んで頑張っていきますので、暖かい応援をよろしくお願いします」と、今後もGANMIは前進していく決意を言葉にした。
こうして初のワンマンライブを大成功で終えたGANMI。会場全体を使ったダンスパフォーマンス、GANMIのキャラクターがわかりやすい映像に多彩な仕掛けと衣装、メンバーそれぞれの個性を生かしたアクティング。ワンマンライブ前に「GANMIにしかできないことをやります!」という言葉に嘘はなく、むしろそれ以上のものを観せてくれた。
2015年の結成からわずか数年で、クルーとしても個々としても名実を上げているGANMI。もしかしたら、急速に注目を浴びている喜びの裏で、早すぎる流れに戸惑うことや悔しいこともあったかもしれない。しかし、メンバー全員で協力していけば、素晴らしいものを作れる! そんな自信がメンバーの顔から感じることができたし、GANMIならダンスシーンをさらに面白くしてくれるだろうと確信させてくれるワンマンライブであった!
(取材・文●NOZATATSU)
GANMI 公式サイト:http://ganmiofficial.com/
TOKYO GANMI SITE VOL.0 | "オープニング"
Ganmi | VIBE XXIII 2018
15日間連続更新! GANMIインタビュー Yuta編