種崎「自分なりの答えを見つける助けにしてもらえたら」
――高校生の青春を描いている本作ですが、彼女たちと同じ高校生や同年代の方々も劇場に足を運ぶかと思います。そういった方々へ作品を通じて、もしくは種崎さんや東山さん自身からメッセージをお願いできますか?
東山:私は今26歳ですが、学生時代は悩んでいたこともありました。でも、今思うと学生時代の人間関係の問題などは、学校という小さな社会の中の出来事でしかなくて。大人になって消化しきってしまうと、「なんであんなことで悩んでいたんだろう」とちっぽけに思えてしまうようなこともあるんです。ただ、その時を生きている自分にとってはそれが世界のすべてですし、作品の中のみぞれと希美もそういう気持ちだと思います。
ですので、同年代の方々に見ていただくと、私が過去のことを思って共感するのとは別の“今のあなたにしかない共感”があると思います。だからぜひ映画を見て気に入っていただけたら、数年後に見返すとまた違った気持ちで見られると思うので、ぜひ今の気持ちを抱きしめながら見ていただければうれしいです。
種崎:この作品のみぞれと希美を見て、「自分のことかもしれない」と痛いくらいに感じる方や、自分の近くでもこんなことがあるなという方、全然分からないと思う方など、自分の状況によっていろいろな感じ方があると思います。でもみぞれと希美たちと同世代の方々に伝えたいのは、この年齢の時は人生で一番きれいな瞬間です。彼女たちのようにいろいろな悩みや葛藤があるかもしれませんが、私は大人になるための練習期間でありステップだと思います。そして、その時に自分が出した答えや「こうしたい!」という気持ちは、その瞬間の自分がそうしたいと考えたものなので、大切にして欲しいです。
この映画はそんなきれいな瞬間を切り取った作品で、映画の中でみぞれと希美も、正解・不正解は別としてそれぞれの答えを出します。ですので、もし今悩みを抱えている方がいらっしゃったら、ぜひこの作品を見て、自分なりの答えを見つける助けにしてもらえたらうれしいです。
4月21日 ROADSHOW 配給:松竹
(C)武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会
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