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各地のNHK技術者たちが生みだした最新の番組技術を展示

2018/04/22 22:48

「第47回NHK番組技術展」が開催されている東京・渋谷のNHK放送センター
「第47回NHK番組技術展」が開催されている東京・渋谷のNHK放送センター

NHKは東京・渋谷のNHK放送センターで、「第47回NHK番組技術展」を開催中。この技術展は、全国各地の放送局に勤務する技術者たちが、日常の業務の中から生まれたアイデアを具現化した技術を展示する場として、年に1回開催されている。今回は、25の展示と、激流の中に設置されたゲートをくぐりながらタイムを争う競技、カヌースラロームをVRで体験できる特別展示が公開された。

記者会見映像などで取材陣からカメラのフラッシュがたかれ、画面が点滅することがある。この点滅は、視聴者の体調不良の原因となることもあるが、そんな問題の解消を狙ったのが、放送技術局が開発した「フラッシュ映像点滅軽減装置」だ。いままでは、フラッシュの点滅を抑えるため画面が暗くなるように加工していたが、この技術を使えば点滅を抑えつつ、自然な明るさの映像を視聴者に届けることができる。リアルタイムでの映像補正が可能。

広島放送局が開発した「緊急点検ナビゲーター」は、大規模地震が起こり、放送所の緊急点検を行う際、どの放送所での揺れが激しかったのかを地図上に示し、点検するべき放送所の優先順位リストを表示するシステム。気象庁から送られてくる「気象電文」内の震度情報を活用している。’17年の鹿児島湾地震での緊急点検で実用された。

ことしの12月1日(土)より本放送が始まる8Kスーパーハイビジョンについても、技術開発が進められている。放送技術局などが開発した「全天候型8Kロボットカメラシステム」は、屋外に設置した8Kのロボットカメラを遠隔操作できるというもので、世界初の技術。130kgにもなるカメラを動かすモーターも開発した。今後は小型化が研究課題になるという。そのほか、ヘッドマウントディスプレーで見た方向に360度映像が動き、それに連動してヘッドホンから聞こえて来る音も変化する、VRコンテンツと立体音響を使った取り組みも紹介。8Kの本放送で今後制作が本格化される22.2ch音響コンテンツとの絡みで注目される。今回は「NHKスペシャル 人体」や「おやすみ王子」との連動コンテンツとして展示されている。

そのほかにも、技術者たちの日々の気付きから開発、改善された技術が多数登場。「第47回NHK番組技術展」は、4月24日(火)まで開催されている。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

「第47回NHK番組技術展」
日時:4月22日(日)-24日(火) 朝10.00-昼5.00(入場は終了30分前まで)
場所:NHK放送センター正面玄関ロビー
【HP】http://www.nhk.or.jp/bangiten/

画像一覧
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  • 「第47回NHK番組技術展」が開催されている東京・渋谷のNHK放送センター
  • スポーツ選手の動きをリアルタイムで解析し、3DCGを生成。ヘッドマウントディスプレーを装着すれば、その選手目線で競技を体感できる
  • 記者会見映像などのフラッシュの点滅を軽減
  • 大規模地震が発生した場合、放送所所在地の震度と緊急点検の優先順を表示
  • 世界初の全天候型8Kロボットカメラ。天気カメラや情報カメラでの使用が考えられる
  • いままでぼう大な量の電子メールで届いていた放送所の障害情報を地図上に表示し、現状を把握しやすくするシステム
  • 8K3板式ハンディカメラ。ヘッド部分は7kgまでの軽量化に成功した。すでにピョンチャン五輪や’17年の紅白歌合戦で運用されている
  • ロードレース中継のような移動撮影が伴う場合でも安定して撮影できる防振カメラコントロールシステムを開発中

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