乃木坂46の“希望”生駒里奈が「その先の夢」を追うためファンに別れ
盛大な「生駒!」コールを受けて突入したアンコールでは、「走れ!Bicycle」「シャキイズム」と初期の人気曲が続いた。
その後、マイクを手にした生駒は「(中略)周りに尊敬できる人がいて、成長できることをたくさんもらったけど、でもそれより何よりも“うまくなりたい”と思ってしまった。もっともっと、険しい道を登りたい、進みたいと思った。すげぇわがままなことだと思います。こんなに充実しているのに、こんなにすごい場所なのに、でも、それよりも私はうまくなりたいと思ってしまった。この世界に夢を持ってしまった。その先に続く夢をつかみたいと思ってしまった。だからこそ、メンバーには自分もいつかそうなったとき(卒業するとき)に胸を張って1人で仕事ができるところを見せてあげたい。お父さんとお母さんにはこれからも迷惑をかけると思うけど、いつか東京に家を建てるから待っててください。スタッフの皆さんにはまだまだお世話になることがあると思うんですけど、『生駒にたくさん仕事あげたい』と思われる人間になりたい。ファンのみなさんには、生駒ちゃんを見たときに、現実を忘れて心の底から楽しんでもらえるようなエンターテイナーになりたいと思います」と涙を流しながらも最後まで力強くファンに語りかけた。
Wアンコールとなった最後の1曲は、総合プロデューサーで乃木坂46の全楽曲の作詞を手掛ける秋元康氏が「5作連続でセンターという重責を担った君は、心身ともに疲れ果てたことでしょう。そんな君をイメージして書いたのが『君の名は希望』です。生駒里奈、君は乃木坂46を卒業しても、ずっと、乃木坂46の希望でいてください」とメッセージを添えた「君の名は希望」。会場を埋めつくした12000人によるサビの大合唱、自然発生的に巻き起こった「生駒!」コールと手拍子が、坂道を上り続けてトップアイドルグループとなったその中で、“最も成長したメンバー”と称される生駒里奈に惜しみなく贈られた。
【取材・文=大小田真】