『役者としての引き出しが増やせた』松坂桃李が「孤狼の血」で得た刺激と自信
直木賞候補にもなった柚月裕子のベストセラー小説を実写化した映画「孤狼の血」が5月12日(土)に公開される。ベテラン刑事の大上章吾(役所広司)の相棒となる新米刑事・日岡秀一を演じた松坂桃李は、この作品にあらがえぬほどの魅力をいくつも感じたそう。
「まずはヤクザもので刑事ものでもある点にひかれました。これまで両者が絡み合う物語をやってみたことがなかったので、出たいという気持ちが強く湧き上がったんです。それに、また白石和彌監督の現場を味わえるのも大きかったです」
監督の白石和彌とは映画「彼女がその名を知らない鳥たち」(2017年)に続いてのタッグとなるが、同作での体験が忘れられなかったという。
「翌日に撮影するシーンの段取りを全て把握していても、当日にはガラッと変わってしまうことがある。現場に出るまでは何も分からない“サプライズ監督”と呼んだ方がいいのかな(笑)。でも、それによって緊張と興奮が7対3で同居した感じになって、アドレナリンが出てくるんです。今回も役所さんと僕がかなり言い合う重要なシーンで、いきなり『今からワンカットでいきますんで』と言うんです。本来はワンカット撮影ではないシーンだったんですけどね(笑)。驚くけど、それを上回る緊張が生まれて、結果的にいいシーンになるのはさすがだなと思いました」
映画「孤狼の血」
2018年5月12日(土)公開
配給=東映
監督/白石和彌 出演/役所広司 松坂桃李 真木よう子 江口洋介ほか