第5週を放送中の連続テレビ小説「半分、青い。」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)。5月4日(金)にオンエアされた第29回では、鈴愛(永野芽郁)の上京に反対していた母・晴(松雪泰子)が心を決め、「鈴愛の夢は、お母ちゃんの夢や」と娘の背中を押してやる印象的なシーンが放送された。
怒ると怖いが、実は涙もろくてお人よし。そんな晴を演じる松雪泰子は、特に思い入れのある場面として「上京すると決めた鈴愛が、実際に上京するまでの一連のシーン」を挙げる。意外にも“朝ドラ”初出演である松雪に、撮影でのエピソードや今後の見どころを聞いた。
晴さんが生きているのは、自分の両親がたどった時間
──“朝ドラ”に出演されてみていかがですか?
北川さんの脚本はタッチが独特ですし、きっと“朝ドラらしからぬ”朝ドラなんですよね。ですから、あまり“朝ドラ”を意識せずに演じています。
ただ、1つの役を長いスパンで演じるのは、特有の面白さがあると思っていて。濃く描かれている母と娘の関係性が鈴愛の上京後どう変わるのか、楽しみにしています。
それから、私自身も子育てをしているので、朝はお弁当を作って、子どもを送り出してからスタジオに来るんです。そして、撮影現場に来てもお母さん役。2つの家族を持っているような気分になる、貴重な経験をさせていただいています(笑)。
──出演がきっかけで、変わったことはありますか?
自分の親のことを考えることが多くなりました。鈴愛が1971年生まれで、私は72年生まれなんです。ですから、晴さんっていうのは、私の親が生きて来た時間を生きている人で。両親のたどった時間を思うと、あらためて感謝の気持ちが起こりましたね。
──晴さんは、脚本の北川悦吏子さんが“当て書き”をされたそうですが、それを感じますか?
晴さんと私自身のキャラクターは全く違うので、どうでしょうか…。あ、でも、“当て書き”をしてくださったとはっきり分かるのは、「手が大きすぎるがゆえに、おにぎりがものすごく大きくなる」っていうシーン(笑)。私もすごく手が大きいんです。