放送中の連続テレビ小説「半分、青い。」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)では、永野芽郁演じるヒロイン・鈴愛(すずめ)が、漫画家を目指してついに上京。東京での生活を始める新章がスタートした。
だが、岐阜の実家にいる母・晴(松雪泰子)は、鈴愛のいない生活に慣れない様子。そんな晴を、夫である宇太郎(滝藤賢一)は優しく支える。
そもそも鈴愛の漫画好きは、宇太郎の影響によるものだった。優柔不断かつ能天気だが、いざという時に頼りになるキーパーソン・宇太郎を演じる滝藤賢一に、インタビューを行った。
“犯罪者役”のイメージを払拭?
──出演者発表会見では、「数々の犯罪者を演じて来た私が、まさか“朝ドラ”でヒロインの父親役をやらせてもらえるなんて」と仰っていました。実際に出演されて、いかがでしょうか?
さわやかな仕上がりになってますでしょ? まさに普段の僕ですね(笑)。
多くの方に支えてもらっています。特に共演シーンの多い松雪(泰子)さんに助けられております。宇太郎という役は、松雪さん無しでは成立しないと思いますね。人としても芝居の面でも、絶大な信頼を置いています。
──松雪さんとは、撮影現場でどんなやり取りをされているのでしょうか?
松雪さんは大変なスケジュールなのに、いつも明るくて元気ですし、いつ話し掛けても、丁寧に答えてくださるんです。特に体幹の話をしたのが印象的で、僕がいかに間違えて体を鍛えていたのか、分かりました(笑)。
あと、松雪さんは必ず、僕のために芝居をしてくださっている。だから、自然と宇太郎としてその場にいることができます。
──中村雅俊さんとの共演については、いかがでしょうか?
現場で一番お元気なのが、雅俊さんです。現場や前室でもずっとお話されていますね(笑)。本当に博識で、せりふを忘れることなんて一度も無い。しかも、あの容姿で、歌えて、ギターも弾けて、英語もペラペラで。「雅俊さんのような男になりたい」と思いました!
宇太郎の役作りについて
──父親ながら誰よりも少年のような雰囲気も持つ宇太郎は、かなりユニークな役だと思いますが…。
あんな感じで、大丈夫ですかね(笑)。「やっちゃえ!」と思い切ることもあれば、やり過ぎていると思って抑えることもあります。“朝ドラ”はスパンが長い分、いろんなことを試せるので面白いですね。
──では、役へのアプローチは“実際に演じてみて”という感じなのでしょうか?
そうですね。永野さんや松雪さん、雅俊さん、皆さんのお芝居を見ながら、「どうリアクションすれば面白くなるのか」を考えています。
何台ものカメラで撮影しているので、あまり縦横無尽に動けないんです。だから、決められたアングルの中で、自分のやるべきことに集中しています。
──宇太郎さんとご自身とは似ていますか?
優柔不断なところは特に、宇太郎にそっくりです(笑)。
それから、僕も子どもに「勉強しろ」なんて言ったことはないし、むしろ(答案用紙の)裏に描いてある絵を見て「上手いな!」って言っちゃうタイプなのも、宇太郎と同じですね(笑)。でも、うちの子は良い点ばっかり取るんですけどね。奥さんがちゃんと見ているんだろうな…。僕とは大違いです。