「逃げるは恥だが役に立つ」で知られる海野つなみの同名漫画を実写化したドラマ「デイジー・ラック」が、毎週金曜夜10時からNHK総合で放送中。
同作は“30歳”という区切りを迎える幼なじみの女性4人組が、仕事や恋、家庭の転機と向き合い成長していく物語だ。「ひなぎく会」と自分たちを呼び合う4人組を、佐々木希、夏菜、中川翔子、徳永えりが演じている。
そこで、「ひなぎく会」唯一の既婚者だが、思い描いていたような新婚生活を送れずにいる、えみ役の徳永にインタビュー。作品と徳永の魅力に迫るべく、話を聞いた。
やっててとても恥ずかしいです
――「ひなぎく会」の他のお三方が仰っていましたが、徳永さんだけ役とご自身の性格にギャップがあるそうですね。
私自身もそう思います。私はえみちゃんほどかわいらしくしているタイプじゃなくて、さっぱりしてるし、もっと毒々しいので(笑)。
でもお芝居をする上で私自身にないものは出せないので、私の中の“かわいい部分”をがんばって探して、こじ開けて、えみちゃんに投入しています。
だから、たまに危ないんですよ。「ひなぎく」の4人で現場でしゃべっていて、では本番となった時に、「えーと私の中のえみちゃんはどこだ?」って一度探さないと、素の私が出てしまいそうで。
――夫の隆(長谷川朝晴)の前でのえみは、特にかわいらしいですよね。
そう見ていただけているなら良かったです! 隆さんにブーブー言ったり、台本で書かれている以上に現場では甘えようと思っていたので。
やっててとても恥ずかしいですけど。でもそれは、えみちゃんだからと思ってやってます。
――恥ずかしくなるんですね。
普段の自身と違う分、私自身も恥ずかしいし、それを「ひなぎく」のみんなに見られると思うと(笑)。
でも女性の中で何が面白いかって、男性の前で普段とどう違うかっていう部分があるじゃないですか。
「ひなぎく」の中でも甘えられるけど、そのときのテンションと、好きな人の前との差を出したいなと思いました。
――そんなえみも、既婚者ならではの悩みを抱えていますね。
そうですね、本人はどうあれ、周りからも「ひなぎく」のみんなからも「幸せだよね」っていう、“結婚=幸せ”のはんこを押された感じがします。
もちろん幸せではあるし、えみちゃんは結婚したいと思って結婚したけど、やっぱり思っていたものと違ったり、旦那さんのことが好きなのにうまくいかなかったり、ということが起きている。でも、「結婚してるからいいじゃん」で済まされてしまいがちなんですよね。
なので結婚とか誰かと付き合うということに悩む3人とは、ちょっとテンションが違うというか。どちらがいいか悪いかではなく、4人の中で現実とのギャップが一番あるんじゃないかなと思います。