中川翔子『激しく同意だよ』と役に共感!「デイジー・ラック」の極貧バッグ職人・ミチルを語る
海野つなみの同名漫画を原作に、アラサー女子4人の“幸せ探し”を描いているドラマ「デイジー・ラック」(毎週金曜夜10:00-10:45、NHK総合)。
物語の中心になるのは、小学生のころ「ひなぎく会」と名付けて集まっていた幼なじみの楓(佐々木希)、薫(夏菜)、ミチル(中川翔子)、えみ(徳永えり)の4人。
彼女たちがそれぞれの仕事や恋、人生に迷いながらも前向きに進んでいく姿は、多くの視聴者から共感を呼んでいる。
その中でミチルは、個性的なバッグをフリーで作り続ける職人。注文がなくなり、お金に困ってしまうことも。薫の弟・貴大(磯村勇斗)は、ミチルを「アニキ」と呼んで親しくしており、やがて2人は友達以上の関係になっていく。
そんなミチルを演じる中川にインタビューを行い、役に共感する点や、撮影の裏側などを語ってもらった。
ミチル! 分かるよその気持ち…激しく同意だよ
――ミチルという役にどんな印象を受けましたか?
本当に…「ミチル! 分かるよその気持ち…激しく同意だよ」って思います。
まず、最初に原作を読んだ時に、17年前に発表された作品なんですが、そんなふうには思えないくらい現代の女子が共感できる内容で驚きました。私も、今ちょうど(登場人物と近い)この年齢なので、作品の中で私が今直面している問題がたくさん描かれているなと感じました。
登場する4人は全員「こういう人いるよね」と思えるキャラクターなんですが、私自身は完全にミチルだなと思います。
ミチルというキャラクターは、好きなこととお仕事が結びつているので、そこにやりがいと喜びを感じてがむしゃらに走って20代を過ごしていて。だからこそ、30代になって、他のみんなは持っているけど自分は持っていないものがたくさんあることが浮き彫りになってしまっているんですよね。
お仕事は忙しくても楽しい、でも20代とは違って30代からはシビアになってくる。これからどうなっていくんだろう? っていうミチルが抱えている不安って、私の今の悩みと似ている部分が多いんです。
こういうときに、それぞれに違った悩みがあるけど相談し合える友人がいるっていいなって、ミチルを演じていて思いました。
それに、本当にこの撮影現場でそういう仲間に出会えていると思うので、とっても楽しいです。
――特にミチルに共感したのはどのシーンでしょうか?
みんながすごく幸せそうに見えて、自分と比べてもしょうがないと頭では分かっていても、それでも自分だけうまくいっていない気がして、部屋で一人で「うわぁぁぁ」ってなるところです。
私の場合、そういうときは家で一人のときにネコに向かって、「ねぇどうしよ~」って話しかけることが多いんですけど(笑)。そのシーンを撮ったときに、気持ちがすごく分かって辛かったですね。
生きてきた道が間違っていたとは思わないし、思いたくなくて戸惑っています
――ミチルは自分で作るバッグにすごくこだわりを持っている役柄ですよね。そういう職人気質な部分はどう思われましたか?
私も、長年大好きだった中野ブロードウェイに自分の洋服のお店が出来て、自分で絵を描いて、自分の好きな深海魚の「リュウグウノツカイ」をデザインしたワンピースを作ったりすることが今すごく楽しいので、ミチルの気持ちがよく分かります。
こだわりを強く持って、好きなことや自分の世界を表現することって、すごくいいことだと思うんです。でも、はたからは「クセのある人」に見えることがあるんですよね。
そういう部分は、私もミチルを演じていてハッとしました。
私は、大昔に夏のロックフェスで頭にセミの抜け殻を付けて歌ったときの写真がずっとネットに残っているので、最近になって、初対面の人に「頭にセミの抜け殻付けるんでしょ?」って言われるんです。
毎日付けているわけではないですし、その夏の楽しい思い出は、そのときだからこそ楽しかったことなんですよ。それが今になって初対面の人に引かれる要素になってしまうとは思っていなくて。
でも生きてきた道が間違っていたとは思わないし、思いたくなくてちょっと戸惑っています。
ミチルも理解されないことが多いんですけど、貴大はそんなミチルがやってきたことを全部見てきた上で、ミチルをリスペクトしてくれているんですよね。
そういう分かってくれる人さえいれば、別に引いちゃうような人がいても幸せだからいいやっていう考え方はすごく私にとってヒントになりましたし、「ミチル良かったね」って思います。
本当に好きなことを好きと言って、誇りを持って身に付けている姿って、その人が一番キラキラできる姿だと思うんです。
だからそれを否定しない貴大と一緒になるのが、ミチルの幸せだと思います。
私もそんな人に出会いたいです(笑)。
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