“ゆるふわ”だけじゃない!“狂犬”中村倫也にもくぎ付け!「根が平和な人間なので着火していた感じ」
「凶悪」(2013年)、「日本で一番悪い奴ら」(2016年)の白石和彌監督が、柚月裕子の同名小説を映画化した「孤狼の血」(公開中)。昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島を舞台に、警察と暴力団を巻き込んだ血で血を洗う報復合戦を描いた本作で、中村倫也は地場の暴力団「尾谷組」の構成員・永川恭二を演じている。
現在、放送中の連続テレビ小説「半分、青い。」(毎週月~土朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)では、“ゆるふわイケメン”の正人役で話題を集めている中村が、真逆ともいえる永川という役どころで意識したこととは?
若者のエネルギッシュな部分が出るように
――永川は白石監督いわく“狂犬”のような男ということですが、この役をどのように捉えていましたか?
永川を演じる上でヒントになったのは、刑事の日岡(松坂桃李)と同世代だということ。日岡は警察組織の中でまっとうな倫理観と正義感を抱いている人物ですが、永川もアウトローなりの正義を持っている男。二人は対極の世界に生きているように見えますが、実は共通点があるのではないかと思いました。例えば、人生何十周もしている先輩たちが大勢いる中、いろんなしがらみがあって、好き勝手にやれるわけでない。でも、それを突き破りたい野心や、自分の思い求めている理想がきちんとある。若者のそういうエネルギッシュな部分が出るように意識して演じていました。
――永川はアウトローの世界に生きていますが、彼の中にある憤りみたいなものは何も特別なことではなく、一般社会で生きる若者にもありそうですね。
きっと社会に出る通過儀礼なんだと思います。自分がやりたいと思ったこと、やれると思っていたことが通用しなかったり、その機会すらも与えてもらえないとか。今の若い人もそういううっぷんを抱えている人がいるんじゃないですかね。そういう意味では、ヤクザといえど、自分にリンクする部分がありましたし、そういったことをヒントに永川という人物を作っていきました。
映画「孤狼の血」
公開中
配給=東映
監督=白石和彌/出演=役所広司 、松坂桃李、真木よう子、音尾琢真、駿河太郎、中村倫也、阿部純子 、中村獅童、竹野内豊、滝藤賢一、矢島健一、田口トモロヲ、ピエール瀧、石橋蓮司、 江口洋介ほか
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