――そして、カイとの出会いが修平にとって大きな影響を与えたと思いますが、花江さんご自身の人生に影響を与えた出会いはありましたか?
今の事務所の社長ですね。僕は声優の専門学校とか行ってないんですけど、高校生の頃にメールを事務所宛に送ったんです。「声優になりたくてこういう勉強を今独学でしていて、サンプルを録ったので聞いてください」って。それがキッカケで事務所に入れていただいたので、社長が振り向いてくれなかったら、別の仕事をしていたかもしれません。あと、一緒に色々と悩んで、進路を考えてくれた母親が「メールを送ってみようよ」って言ってくれたり、結構協力してくれたので、挙げるとするなら社長と母親の2人ですかね。業界に入って、仕事をするようになってからは、お芝居で色んな役者さんから影響を受けたっていうのはあります。
――花江さんは本作をキッカケにピアノを始められたそうですが、実際に演奏してみていかがですか?
めっちゃ難しいです。まだ2回か3回しかレッスンに行ってないですけど、ピアノを買って、ちょっとずつ練習しています。1番最初に体験レッスンに行った時、「簡単なので『喜びの歌』を弾きましょう」っていうことで、右手から始めて。「どういうふうに指を立てて弾くのか」とか、薬指と小指は力が入りにくくて「全然押せないな」とか思いながら右手を練習して。
そこから「左も合わせてやりましょう」っていうことで、左だけ練習して。左は2音しか鳴らさないので「簡単じゃん!」って思っていたら、左右を合わせたらめちゃくちゃ難しくて。指がこんがらがるというか、頭がパニックになって、「これの何百倍大変なのを、この人たちはやってるんだ!?」って思ったら、改めてすごいなって、ピアノを実際に触ってみて感じましたね。だから、「そこの領域に達するには、どれだけの時間がいるんだろう?」って、修平がどれだけ毎日練習してるんだっていうすごさみたいなのが分かりました。でも、やっていてすごく楽しいので、これからも続けて、好きな曲を弾けるようになれたらいいなって思います。
――ピアノのように、これまで作品の影響で何か始めた習い事はありますか?
作品の影響だと、野球をちょっと。バッティングセンターに行ったりとか。野球が題材の「ダイヤのA」(2013年-2016年、テレビ東京系)っていうアニメに出て、結構長いことやっていたので「野球ってどんなんだろう?」って。本格的に試合をやるとかはないですけど、始めてみたりとか。でも、「ここまで始めました!」みたいなのはあまり…。
あと、「ハルチカ~ハルタとチカは青春する」(2016年、TOKYO MXほか)っていう作品で指揮者の先生をやったり、デビュー作が合唱のアニメだったりとか、わりと音楽に関連することが多いですね。だから、「君嘘」(「四月は君の嘘」。2014年-2015年、フジテレビ系)の時もピアノ始めようかなと思ったんですけど、どうせできないよなって諦めてて。今回、また何かの縁でピアノに関わる役だったので、やってみようって思いました。
――歌う作品が多いので、ギターとかも?
そうですね。実は、ギターもピアノと一緒に始めたんですよ。ギターも先生に習いながらやっていて、ギターを弾く役も結構多いので、音楽づいてるなと思いますね。他に始めたのは…なさそうですね(笑)。でも、元々ガスマスクとかを集めるのが好きで、「東京喰種トーキョーグール」(2014年、2015年、2018年、TOKYO MXほか)の影響でマスク熱が高まって、今色んなマスクがありますね。元々好きだったとか、興味があって、それで加速してっていうのが多いですね。
――元々、音楽がお好きだったんですか?
聴くのも好きですし、歌うのも好きですし、声優になるキッカケの1つにも、もちろんアニメが好きで演じたいっていうのもあったんですけど、声優さんは歌も歌えるっていうのがあって。当時、カラオケに趣味でずっと行っていたので、演技もできるし、歌も歌える仕事って素敵だなって思ったので。でも、クラシックはあんまり…(笑)。聴いてはこなかったので、これを機に色々聴けたらいいなと。
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