知英がたまらず涙をこぼした理由とは?
――瑞穂を支える両親とのやりとりは感動的ですね。
家族とのシーンは、私も大好きです。撮影していた時は泣いていた記憶しかありません。泣くって、結構エネルギーを使うんだなと思いました。
――原(桂之介)監督の印象は?
原監督とは、オムニバス映画「全員、片想い」の中の一編「片想いスパイラル」でもご一緒したんですけど、韓国の映画や文化が好きで、とても真面目な方。また、機会があったらお仕事したいです。
――瑞穂の幼なじみ・淳之介(稲葉友)とのシーンでは、すごく自然なやりとりが
展開されていましたが、原監督の演出については?
瑞穂と淳之介が橋の下で歌の練習をしたり、お酒を飲んでいたりするシーンはアドリブが多かったです。アメリカンドッグを食べる時にケチャップをたくさんつけるところは監督のこだわり(笑)。
――稲葉さん、結構な量をつけていましたよね。
最初に見た時「この人、何やってんだろう?」って思いました(笑)。あとで分かったんですけど、あれは監督が稲葉さんにやらせていたみたいで、私を驚かせようとしたらしいです。監督と稲葉さんは、私に内緒でいろいろなことを仕掛けてくるんですよ(笑)。現場では、いつも二人にイジられていました。
――今回の作品では主題歌も担当されていますけど、劇中では瑞穂として歌を歌うシーンがありますね。
以前、ドラマ「民王」(テレビ朝日系)の時にお芝居で歌ったことはありましたけど、ほとんど初めての経験。瑞穂に合わせて歌詞が作られている曲なので、歌っていて涙が出てきましたし、声が詰まって歌えなくってしまうお芝居も自然にできました。歌手として歌っている時とは全然違う感覚。瑞穂と淳之介にとって大切な曲を一生懸命歌いました。
――歌といえば、淳之介を演じたの稲葉友さんの歌声も心に響きました。
力強くて、何か伝わってくるものがありましたよね。私も聴きながら感動していました。原監督と、音楽を担当された山本(加津彦)さん、そして稲葉さんが話し合いながら歌詞を作っている姿が印象的。3人で楽しそうに“男の世界”を作っていましたよ。
――では、最後にメッセージをお願いします。
私は瑞穂を演じたことで、たくさんの勇気をもらいました。瑞穂が音楽と出合ったように、作品を通して何か自分の中で新しいものを見つけていただけたらうれしいですし、ほんの少しでもいいですから一歩踏み出す勇気を与えられたらいいなと思っています。ぜひ、見てください!
取材・文=小池貴之
7月14日(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー
出演=知英
稲葉友/落合モトキ
蜷川みほ、江田友莉亜、深沢敦、野中隆光、飯田孝男、根岸季衣
高橋洋、赤間麻里子
監督・脚本=原桂之介
原作=清智英・東きゆう「私の人生なのに」(講談社刊)
主題歌=「涙の理由」JY
HP=http://watashinojinsei.com
(C)2018『私の人生なのに』フィルムパートナーズ
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