――ビスマルクはかなりクールな役どころですよね。
声のトーンも低めで、いっさい笑わないですからね。圧を掛けるような話し方で、素の自分とは正反対。普段は絶対に使わないような言葉もあるので、意味を調べたりして演じてました。長いセリフも多いんですよ。警察用語みたいなのとか。ホントに難しかったです。
無表情な役なんですけど、初めはそれが固かったみたいで「無表情な中にも熱い眼差しを見せて」とか「悲しげな顔をして」なんて言われて、演技って難しいなと思いました。ただセリフを言うだけじゃなくて、奥の奥から役になりきらないといけないんだなって。
――そのあたりはどんな風に練習しましたか?
書記長・ムスケル役の小柳友さんから、ただ頭でセリフを暗記しようとしないで、動きを付けながら覚えるといいよって教えていただきました。シーンの動きと関係なくても、手足をブラブラさせたり、ドアを開け閉めしたりするだけでもいいからって。休憩時間に一緒に練習もしてくださって、おかげでだいぶ慣れてきましたね。
――印象に残っているシーンはありますか?
一番大変だったのは警棒を使ったアクションシーンです。現場で先生が指導してくださって、本番前に汗だくになって練習しました。私は、戦うシーンはないと思ってたんですけどね。警棒を巧みに振り回す役なので、ステージとは全然違うギャップを楽しんでほしいです。私以外にも、同じNGT48のもふちゃん(村雲颯香)とか、まうまう(高橋真生)も、普段とは全然違う強烈なキャラを演じてます。
――劇中では主人公のリリィー(小栗有以)がジャンヌ・ダルクにたとえられたりしてますが、NGT48の「パジャマドライブ」公演で、荻野さんは「鏡の中のジャンヌ・ダルク」を歌ってましたよね。
あー、ホントですね! 歌詞の内容も今回のドラマのストーリーとちょっと似てるところもあるし。秋元(康)先生もAKB48グループの公演を知ってる人に伝わるようなことを意識してるんですかね?