“グッド・ドクター”でも話題の萩原利久「女子たちの友情はトゲトゲしてる(笑)」
第1回「未完成映画予告編大賞」でグランプリを受賞した予告を基に長編映画化された「高崎グラフィティ。」(8月25日・土より全国順次公開)。群馬・高崎を舞台に、高校を卒業して新しい生活を始めようとしている男女5人の青春群像劇が展開される。
佐藤玲、岡野真也、中島広稀、三河悠冴といった、数々の話題作で頭角を現している若手俳優たちが共演。4月期のドラマ「あなたには帰る家がある」(TBS系)で、家族に対して誰にも言えない闇を抱える高校生を好演した萩原利久が、5人の若者の一人で将来に対して特に夢を抱いていない阿部優斗役で出演している。
5人の俳優陣の中で唯一“10代”の彼が、高校を卒業したばかりの心に抱えた屈折を持て余している青年というキャラクターとどんな風に向き合ったのか。オーディション秘話や高崎での撮影エピソードを交えながら、役への思いなどを聞いた。
――5人の男女の青春群像劇はとても面白かったです。でも、青春ってなんか面倒くさいなと思いました(笑)。特に女子たちの友情は怖い…。
何か、トゲトゲしてますよね(笑)。その場にいない人に対して、あんなに言うかってぐらい言いますから。変な話、男の場合は面と向かってはっきり言うじゃないですか。だからこそ、ある意味お互いのやりとりの中にうそはないのかなって。女の子のオンとオフの違いにはびっくりです。JK、怖いって思いました(笑)。
――(笑)。今回の作品に出演するきっかけは、オーディションだったそうですね。
実は、最初は中島(広稀)さんが演じた直樹役で受けたんです。そのときに役とは関係なく、普段の学校での話をすることになって。学生時代は仕事もしていたので、学校以外に楽しい場所がという感じでした。だから学校では広く浅くしてますって話したんです。
――割と、赤裸々に学校生活を語ったんですね。
そうなんです(笑)。そして、次のオーディションは、なぜか優斗役で受けることになっていました。結果的に優斗を演じることになった後、川島(直人)監督に聞いたんですけど、僕の学校での過ごし方というか、友達との距離感みたいなものが優斗とマッチしたらしくて。優斗にも学校にいるより、憧れている先輩と一緒にいるほうが楽しいという時間があるんですよね。
――役作りは、そこからヒントを得た感じですか?
そうですね。もちろん、優斗は普段の僕とは違う男の子。だけど、自分も経験として優斗に近いものを持っていると川島監督に言われて、そのマッチした部分から役を作っていくという作業は、とても新鮮でした。新しい役作りの型で臨めたような気がします。
はぎわら・りく=1999年2月28日生まれ、埼玉県出身。ドラマ「あなたには帰る家がある」(2018年TBS系)などに出演。また、2019年2月公開の映画「あの日のオルガン」、2019年秋公開の映画「アイネクライネナハトムジーク」にも出演している
映画「高崎グラフィティ。」
全国順次公開中
配給=エレファントハウス
監督=川島直人/出演=佐藤玲、萩原利久、岡野真也、中島広稀、三河悠冴ほか
映画のノベライズ本が発売中
「高崎グラフィティ。」著/古宮九時 イラスト/とろっち
KADOKAWA(メディアワークス文庫)659円