ワガママBODYの吉川友と、タレントで歌手のぱいぱいでか美がコラボユニット「吉川友にぱいぱいでか美」を結成し、全世界配信シングル「最高の女」をリリースした。
今回のシングルは2人によるツーマンライブ「8月8日はぱいぱいの日 〜ワガママBODY頂上決戦〜」で初披露されたコラボ曲で、作詞・作曲はぱいぱいでか美。歌詞の中には「酔っぱらうと床上手(笑い上戸)」「起承転結が激しい(喜怒哀楽)」「鴨の一声(鶴の一声)」といった過去、吉川が発言してきたおかしな言い間違いの数々が散りばめられている。
「有吉反省会」(日本テレビ系)でも共演し、お互いの波長の良さから意気投合したという2人に、今回のコラボとリリース曲「最高の女」についてインタビューを行った。
正反対だけど芯の強さは似てると感じた2人「魅力的すぎてごめんね!」
――まず、このおかしな歌詞、どういうイメージで作られたのでしょうか?
ぱいぱい:きっか(吉川)とは仕事で会うことはあっても深い話はしたことがなったので、本当の性格みたいなところを知らなかったんですよ。それで色々聞くところから始めたんですけど、本当にサバサバした性格で。何か嫌なことがあってもそんなに引きずらない、みたいな。私は結構根に持ったりする方なので、ずいぶん反対な性格だなと思いながらも、ソロで頑張ってきたという部分で芯の強さは似ていると感じたんです。なので、そういう強い女性像をベースに、でも堅苦しいジェンダーの話がしたいわけじゃないので、きっかの言い間違えを使って、楽しい雰囲気の曲を作らせてもらいました。
――吉川さんは楽曲を聞いてどう感じましたか?
吉川:聞けば聞くほどハマる、癖のある曲ですよね。サビは延々とループするし。ぱいぱいさん、「天才だな!」って思いました。
――自分の迷言が歌詞になっているわけで、そこはどうですか?
吉川:10年後20年後、私に子供がいたとして、この曲を聞かれるのはちょっと(笑)。汚点というか、ちょっとやらかしちゃったなって思いますね。逆に言えばすごく良い思い出ですけど。
ぱいぱい:私は絶対に残すべきだと思うんですよ。だって、天才的な間違え方じゃないですか。ニュアンスだけはなぜか伝わってくる、狙って間違えられるセンスじゃないですよね。キャラ作りでやってるわけではなく、マジの間違え方をしてるのがきっからしくて面白いし。
――そういう意味での「最高の女」というタイトルなんですね。
ぱいぱい:それもあるし、「女性だもんね」「女の子だもんね」と言ってくるような男は私には釣り合わないわよっていう、ちょっと強気な意味での「最高」も。今の時代、女性が強くなってきて、ちゃんと自分の主張ができる社会になってますよね。曲の歌詞にもありますけど、ミニスカートを履くのは男を誘いたいからではなく、自分が履きたいから履いているんだとか。でも、それが高飛車にならないバランス。「それが魅力的すぎてごめんね」「こんなに最高な女ですまんね」っていう気持ちの部分も感じてほしいところですね。私自身がこういう生き方がしたいなっていうのもある歌詞です。
――歌詞の冒頭にある「キノコの偉い人」って、これは誰を指しているんでしょう?
吉川:それ、私も気になってた。
――アップフロントの上の人ですか?
ぱいぱい:違います違います(笑)。これ、「しいたけ占い」のことなんですよ。知ってます? 今女性の間で「しいたけ占い」というのがめっちゃ流行ってるんですよ。
吉川:あー、知ってる!
ぱいぱい:しいたけ先生という方の占いで、ものすごく当たると評判なんです。それを歌詞に入れたくて、でも、言ってみればしいたけ先生は1つの確立されたコンテンツなので、そのまま固有名詞を入れるわけにはいかなくて、「キノコの偉い人」にしてみたんです。分かる人には分かるけど、分からない人には全く意味の分からない言葉として面白いかなと。
吉川:そういうことか。
ぱいぱい:占いで「出会いは突然訪れますよ」と書いてあったけど、受け身にならずオフショルで攻めていくぜ、でもミニスカは別に男のためじゃないよっていう意味を、分かるような分からないようなラインで書いているんです。
吉川:へえー、全然分からなかった(笑)。
――ちなみに吉川さん、歌詞にある自分の迷言、言ったの覚えてますか?
吉川:覚えてますよ。「床上手」は一番覚えています。結構ヤバい言葉だったみたいで(笑)。「鴨の一声」「噛み跡を残す」は後で正解を教えてもらったんですけど、覚えたせいか、今度はわざとそれを使おうっていう時に、正解の方(鶴の一声、爪痕を残す)を言っちゃうんですよ。
――ボケにならないというやつですね。
吉川:そう(笑)。だから最近はそこが悩みどころです。
「ぱいぱいでか美」って名前がおかしいだけだった
――今回のユニット、GAMを意識したそうですが。
吉川:ジャケット写真ですね。ピンクの衣装で背中合わせになって。「GAMじゃん!」って思って、GAMの曲を流しながら撮影しました。
――ちなみにGAMは何の略称かちゃんとご存知ですか?
吉川:え、そこツッコミますか(笑)。…ゲーム?
ぱいぱい:私は分かりますよ。
吉川:ホントに!? ヤバイ、ヤバイ!
ぱいぱい:後輩なのに(笑)。
吉川:失礼になっちゃうから教えてくださいよぅ…。
ぱいぱい:Great Aya×Mikiですよ。
吉川:ああ、なるほど! それは知らなかった。ヤバイですね(笑)。
――作詞はぱいぱいさんからの目線ですが、吉川さんから見たぱいぱいさんの印象はどうでしたか?
吉川:いやあ、本当にしっかりしてるなと。もっと「ぱいぱいでぇ~す!」みたいな感じだと思ってたんですけど。
ぱいぱい:名前がね(笑)。
吉川:名前がおかしいだけなんですよね。もうちょっとぶっ飛んでる人なのかなと思ってたんですが、すごくしっかりしてて、自分の意見もズバッと言うし。私にないものをたくさん持っているので羨ましいし、尊敬します。
――吉川さんのキャッチフレーズは「ワガママBODY」ですが、リアルワガママBODYを目の前で見た感想はどうですか?
吉川:「これが本当のワガママBODYかあ」って、目が点です。今もインタビュー受けながらここ(谷間)にばっか目が行っちゃいますね。私、きっと“だんのう”なんですよ(笑)。(注:多分、きっかは男脳(おとこのう)と言いたい)。
ぱいぱいに刷り込まれたももちリスペクト
――ミュージックビデオの撮影はいかがでしたか? スモークで暴れていましたね。
ぱいぱい:あれ、きっかがめちゃくちゃ私に(スモークを)かけてきて。
吉川:だって置いてあったんですよ。これは振りだと思うじゃないですか。
ぱいぱい:やってて楽しかったですけど(笑)。現場も爆笑だったし、ファンの方たちも「ここワロタ」って反応してくれてるのでかけられた甲斐がありました。
吉川:あとはダンスにあるカントリー・ガールズの「ごめんねポーズ」も。勝手に使って「ごめんね」なんですけど、ぱいぱいさんがハロプロ愛を注ぎ込んでくれた曲なので、そういうところも見てほしいです。
――ももちリスペクトのぱいぱいさんらしいですね。ももち瞬きもしているシーンもありましたし。
ぱいぱい:すごくおこがましいんですが、意識してやってるわけではないんですよ。本当にハロプロが大好きで、真似じゃなくて刷り込まれてるんですよ。指差しは無意識で小指が出ちゃうし。
吉川:相当ですね(笑)。
――改めて曲の聞きどころも。
ぱいぱい:やっぱりきっかの迷言です。あとはリズムも楽しんでほしいです。きっかのリズムの取り方とか、声の跳ね方が際立つメロディだと思うので、そういうところを堪能していただければ。
吉川:私は迷言のところでファンの方にツッコミをしてほしいでんすよ。スマイレージの「夢見る15歳」で、「イーヤフォンで!」っていうところを、あやちょ(和田彩花)に合わせてファンの方たちが叫ぶじゃないですか。ああいう感じでツッコミを入れてほしいんです。ライブの時、皆さんにやってほしいなって思います。
――せっかくできたコラボですが、今後の展望についてはどのようにお考えですか?
ぱいぱい:これで終わりにはせず、機会があれば2曲目を作りたいし、その時は2人だからできることを考えたいですね。例えば衣装を揃えるとか、シンメトリーな振り付けをつけるとか。
吉川:私は自分の挑戦という意味も含め、作詞をして、一緒に曲を作っていけたらと思います。何年も前から「作詞やってみなよ」って言われてるんですけど、いかんせん言葉を知らないので、ちょっと踏み切れないでいたんですよね。なので、こういう機会に挑戦してみたらいいかなと思ってるんです。
ぱいぱい:やろうよ! やりたいやりたい!!
吉川:いいんですか? 普段の感覚で喋ってるから、どうなるか分からないですよ。
ぱいぱい:いいよそれで! 「キノコの偉い人」みたいに、考える隙間のある歌詞ができそうな気がする。
――今回はぱいぱいさんの目線で吉川さんを書いたような部分もあるので、次はその逆とか。
吉川:サビは多分全部「ぱいぱい」ですよ(笑)。
――いいですね、そういうのも。ライブで合いの手が楽しそうです。
吉川:お互いちょっとおかしい2人が一緒になることで、化学変化が起きて爆発すればいいなと思っていて、ファンの方にもその過程を一緒に楽しんでもらいたいですね。面白おかしく、真面目に、ふざけつつやっていきたいなと思います。
ぱいぱい:今回の「最高の女」は世界配信なので、日本以外のファンの方にもたくさん聞いてほしいですね。さっき時間があったので2人でインスタライブをしてたんですけど、きっかは世界中でライブをしてるから、色んな国の言葉でコメントが入ってきてたんですよ。私にとってはそういう反応ってすごく新鮮で、本当にまたできたらいいなと思います。今はお互いのライブにゲストで出て、という形になってますけど、2人でのイベントもやっていきたいですね。
吉川:ライブの場所を作りたいですね。
――そこはハロコンに出たいと言わないと。
ぱいぱい:ハロコン! オープニングアクトだ(笑)。
吉川:久しぶりに出たいですね!
取材・文:鈴木康道
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